2024年7月25日に、厚生労働省は地域別最低賃金額改定の目安を発表しました。
最低賃金が引き上げられると、パートやアルバイトで働いている人の給料が増加するメリットがあります。
一方で、企業や業種によっては経営を圧迫する要因になるケースがあるのも事実です。
今回は関東と関西の地域差に焦点を当て、パート・アルバイトの時給について紹介します。
1. 関西3府県のパート・アルバイト募集時平均時給はいくら?関東4都県と比較してみた
人材サービスを展開している株式会社アイデムは、2024年7月時点のパート・アルバイト募集時平均時給の調査結果を発表しました。
2024年8月9日に公開されたプレスリリースによると、関西3府県(大阪府・兵庫県・大阪府)は1161円、関東4都県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)は1219円で、58円の差があることが分かりました。
2024年7月と比べると、関西3府県は63円、関東4都県は59円増加しています。
最低賃金の引き上げに連動し、平均時給も上昇していると考えられます。
2. 職種ごとの値上げ幅はどうなった?関西3府県と関東4都県のデータを紹介
株式会社アイデムは2024年8月9日公開のプレスリリースで、2024年7月時点の職種ごとの平均時給と前年同月比の増減額も発表しました。
関西3府県と関東4都県のデータは、以下の通りです。
2.1 2024年7月時点の職種ごとの平均時給と前年同月比の増減額(関西3府県・関東4都県)
<関西3府県>
- 専門・技術職:1303円 増減額+64円
- 販売・接客サービス職:1099円 増減額+52円
- 事務職:1170円 増減額+58円
- 飲食サービス職:1106円 増減額+74円
- 製造関連・ドライバー職:1180円 増減額+80円
- 清掃・メンテナンス職:1110円 増減額+47円
- その他:1117円 増減額+38円
- 全体:1161円 増減額+63円
<関東4都県>
- 専門・技術職:1334円 増減額+50円
- 販売・接客サービス職:1166円 増減額+53円
- 事務職:1144円 増減額+7円
- 飲食サービス職:1179円 増減額+90円
- 製造関連・ドライバー職:1243円 増減額+88円
- 清掃・メンテナンス職:1217円 増減額+47円
- その他:1209円 増減額78円
- 全体:1219円 増減額+59円
業種全体を見ると、関西3府県・関東4府県ともに製造関連・ドライバー職と飲食サービス職の平均時給が特に大きく上昇していることがわかります。
また、事務職は関西・関東とも上昇しているものの、増減額に差があるのも印象的です。
次の章では、地域別の引上げ額の目安を解説していきます。