2. 最低賃金の引き上げを理由に働き控えする人も?考えておきたい「年収の壁」
2024年度の最低賃金引き上げにより、10月以降多くの人の賃金が上昇すると予想されます。
賃金上昇は一般的に歓迎される一方で、一部の人にとっては就労時間の調整を余儀なくされる要因となることがあります。
この背景にあるのが、いわゆる「年収の壁」です。
扶養内で働いている人の場合、特定の年収のボーダーラインを超えると、配偶者や自身に新たな税金や社会保険料が課されることになります。
つまり、これまで年収の壁を意識して働いていた人たちが、賃金の引き上げにより年収の壁を超えてしまうと、税金や社会保険料の負担が増え、結果として手取り額が減少する可能性があるのです。
さらに、2024年10月からは社会保険の適用要件が拡大されるため、この点にも留意しておく必要があります。
次章にて、2024年10月に迫る社会保険適用要件の拡大について詳しく見ていきましょう。
3. 2024年10月から変わる!「社会保険」の加入対象者について
現行では従業員101人以上の企業が加入対象ですが、2024年10月以降からは従業員51人以上の企業に拡大します。
つまり、最低賃金の上昇に加え、社会保険の適用拡大により、2024年10月を境に加入対象者が増えることが予想されます。
具体的な加入要件は下記のとおりです。