「親の介護のお金」について考えてみたあとは、自分自身の介護への備えを
ここまで、介護に関する参考データや最新の年金額データを確認してきました。
介護費用は、在宅で行うか、施設入所をするかによっても費用の相場は大きく変わります。平均介護期間は約5年でしたが、これも個人差があるでしょう。
「費用が意外にかかる」「介護期間ってそんなに長くないんだな」と、感想は人それぞれかもしれませんね。
介護費用は「介護を受ける本人のお金から捻出する」のが基本。筆者が応対するお客様には、将来資金を準備するうえで、いつか必要となるかもしれない介護費用をイメージしにくいという方も多くいらっしゃいます。
かつて話題となった「老後2000万円問題」の試算中には、実は介護費用は含まれていません。「人生100年時代」と呼ばれる長寿時代を生きる私たち現役世代の老後は、想像以上に長いものとなる可能性があります。
「親の介護のお金」について考えてみたあとは、自分自身の介護への備えを始めてみましょう。預貯金や資産運用でコツコツと準備するとともに、あわせて保障をセットで考えていけたら良いですね。
参考資料
入慶田本 朝飛
執筆者
沖縄県出身。大学卒業後、ほけんの窓口グループ株式会社に入社。新卒5年目で管理職としてマネジメント業務を経験。その後、金融系メディアにて金融機関への企画立案から実行、上場会社へのIR施策営業、SaaS企業でカスタマーサクセスとしてシステム導入のコンサルから伴走支援、セミナーの講師を経験。
現在は金融系IT企業で、働く世代を中心とした個人向けの資産運用コンサルティング業務を行う。一種外務員資格(証券外務員一種)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)を保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部 編集長室
LIMO編集部記者/校閲者/編集者/介護・終活記事担当
早稲田大学第一文学部卒。公益法人勤務を経て、フリーランス校閲・校正者として15年以上の経験を持つ。2020年よりLIMO編集部に所属。介護離職寸前の状態となったが、配置転換や社内初の介護休暇取得を経てビジネスケアラー生活を乗り切り、認知症の家族の看取りを経験した。一般社団法人終活協議会「終活ガイド資格1級」「認知症介助士」取得。現在は、厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、介護や終活など「シニアを取り巻くくらしとお金」にまつわる記事を担当。趣味は美術館巡り、映画鑑賞、庭いじり(2024年7月10日更新)