2.2 個別株等への一括投資をしている方
成長投資枠にて個別株や投資信託、ETFなどに一括投資・集中投資をしている方は、リスクへの許容度が高く、価格変動時のリスクが高いことを承知しているはずです。
しかし、いざ大きな下落局面が訪れると、パニックになって売ってしまうといったケースがあります。
損切りの判断が結果的に正しい可能性もありますが、成長投資枠も長期保有が前提であることは変わらないので、なるべく冷静な投資判断を行うことが大切です。
一時的に価格が下がってしまった場合でも、10年後、20年後には価格が上昇している可能性が十分にあります。
なお、価格が下がった時点で買い増す(ナンピン買い)のも1つの方法ですが、初心者だけではなく、熟練の投資家でもタイミングを計るのは難しいので、安易な買い増しは厳禁です。
仮に相場が下落トレンドに入った場合、ナンピンした資産がさらに下落し、損失が拡大する可能性があります。
必ずしもナンピンが悪いというわけではありませんが、それよりも投資対象と買付タイミングの分散を心掛け、長期的な視点でポートフォリオを組んでいきましょう。
3. 新NISA組は慌てずに継続を
先日の大きな下落によって恐怖を味わった投資家のマインドは、ダウンサイドに敏感になります。
今回のような大きな下落の後に、「二番底」をつけるケースも珍しくありません。
そのため、近い将来、再び大きな下落局面が訪れる可能性も十分に考えられるでしょう。
しかし、長い投資期間の中で、相場の急変動はしばしば起こることです。その値動きに一喜一憂しないためにも、「長期・積立・分散」という考え方を前提に投資を行うことが大切です。
今年から新NISAを始めたいわゆる「新NISA組」は、目先の価格変動にとらわれず、長期的な視点で投資を継続しましょう。
参考資料
加藤 聖人