過去の同月に公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。 (初公開日:2021年8月21日) |
「老後2000万円問題」をみなさんは覚えていますか。
老後の生活には、年金以外に2000万円の資産が必要であるということでした。そして人生100年時代と言われる今日、1/3が老後ですので、非常に長い期間になりますね。老後に不安を感じていらっしゃる方も多いのはないでしょうか。
私は以前証券会社で勤務しており、同じようにお客様から相談を受けることがありました。「年金っていくら貰えるの」「私達夫婦はこの資産で安心して暮らせるのかな」など不安を感じている方が多かったように思います。
そこで今回は、厚生労働省年金局の「令和元年(2019年)度 厚生年金・国民年金事業の概況」をもとに、国民年金・厚生年金の年金月額を見ていきます。
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1. 国民年金「ひと月いくら」受け取れるのか
まずは、国民年金について見ていきましょう自営業・フリーランスなどの「第1号被保険者」や、専業主婦(主夫)などの「第3号被保険者」は、老後に「老齢基礎年金」を受け取ります。
1.1 【国民年金】平均年金月額
全体平均:5万5946円
- 男性平均:5万8866円
- 女性平均:5万3699円
こうしてみると性別による差は無いですが、非常に少ないことがわかりますね。ただこれだけだと、「どのくらいの人」が、「毎月、いくら」受け取れるかは見えてきません。
そこで「年金事情」のリアルに迫るために、次は「年金月額階級別老齢年金受給権者数」をもとに、受給額の分布を確認していきましょう。
1.2 【国民年金】年金月額階級別老齢年金受給権者数
- ~1万円未満…7万8940人
- 1万円以上~2万円未満…30万5498人
- 2万円以上~3万円未満…96万2046人
- 3万円以上~4万円未満…297万367人
- 4万円以上~5万円未満…470万5988人
- 5万円以上~6万円未満…766万5866人
- 6万円以上~7万円未満…1448万1778人
- 7万円以上…182万1629人
国民年金のボリュームゾーンは、「6万円~7万円未満」です。現在のご自身の生活水準を踏まえると、多くの方が老後資金をしっかりと準備しておく必要がありそうです。