資産形成の時代!といわれても「株式投資は難しい」と感じるという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は株式投資をこれから始めるにあたって、気を付けておきたいポイントをまとめておきます。
株式市場に参加するにあたって初心者の心構えとは
ひとたび株式市場に参加をすればプロもアマもありません。
良くも悪くも株式市場は参加者の取引機会に対しては平等です。
また、それが株式市場の良さでもあります。投資できる資金があれば、誰に対しても扉は開かれているといえます。
もっとも、そうした株式市場に参加するにあたり気を付けておくべきポイントを頭に入れておきたいものです。
株価はみんなの「期待」で成り立っている
株価ボードについている株価は何を指しているのでしょうか。
これはその銘柄を売買する人たちがつけた値段です。
では、彼らは何をもって「この銘柄は高い」、「この銘柄は安い」と判断しているのでしょうか。
株価には様々な要因が「織り込まれ」ますが、一言で言うと株価は「期待」で成り立っていると言えます。
その期待というのは過去の実績だけではなく、今後将来の見通しや失望なども含めた「期待」です。
期待される銘柄の株価は足元で利益が出ていなくとも上昇しますし、現在利益が得ている企業でも将来の業績に対して不安があれば、株価は下落します。
大きな赤字のベンチャー企業の株価になぜ値段がつくのか不思議の方も多いのではないでしょうか。
それは、現在は赤字でも将来に大きな利益を稼ぐことができるだろうという「期待」があるからに他なりません。
証券アナリストの期待値の平均をコンセンサスと呼ぶ
株式市場では証券アナリストの業績予想値の平均値である「コンセンサス」が重要視されます。
決算でそのコンセンサスを上回れば「ポジティブ」と判断され株価は上昇することが多いですし、決算がコンセンサスを下回れば「ネガティブ」と判断されて株価は下落することが多いです。
したがって、期待値に対して実績がどうであったかを議論することが投資では必要になります。
投資家の共通知識の「会計」の基礎は知っておこう
株式投資を始めるにあたっての共通語は「会計用語」です。
決算書や決算説明会資料を読み込むにあたっては最低限の知識が必要です。できれば「簿記2級」、時間がなければ「簿記3級」程度の知識は知っておきたいところです。
投資においては、貸借対照表(BS)と損益計算書(PL)、そしてもし余裕があればキャッシュフロー計算書(CF)は読めるようにしておきたいところです。
これは、冒頭に「株式市場にひとたび足を踏み入れればプロもアマもない」とお話をしましたが、プロ投資家である機関投資家や証券アナリストがこうした決算書を読んで投資判断を下しているからです。
もっとも、社会人ともなれば会計の知識とは関係ないという人も少ないと思います。日々の業務の中でも知ることができますし、あらためて簿記や会計の教科書を開いてみるという時間をとってみてはいかがでしょうか。
株式投資へのハードルは下がっている
「個人投資のようなアマチュア投資家は機関投資家やヘッジファンドといったプロ投資家にカモられるのでは?」とお考えの方もいるかもしれません。
しかし、上場企業の情報開示姿勢もプロ・アマ向け問わずに、より分かり易い、またフェアな開示姿勢が進んでいます。
インターネットの普及で上場企業の投資家向け情報も簡単に手に入るようになりましたし、PCだけではなくスマホでも簡単に閲覧しに行くことができます。
情報だけではなく、取引もスマホでもできる時代です。10年前と比べると非常に便利になった感があります。
また、先ほどの「コンセンサス」もネット証券によっては無料で閲覧することもできますので、情報格差という意味でも個人と機関投資家の間も埋まりつつあります。
まとめ
ここまでのポイントをまとめる以下の3つのポイントになります。
- コンセンサスを意識しよう
- 会計知識は最低限身につけよう
- ネット環境を最大限活用しよう
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青山 諭志