4. エアコンの自動お掃除機能は必要?
エアコンの効きを良くするためには、室内機の熱交換器によりたくさんの空気を通す必要があります。
しかしエアフィルターが汚れていると空気の流れが阻害されてエアコンの効きが悪くなり、無駄な電力を消費するようになります。
したがって定期的にフィルターの掃除が必要になります。
自動お掃除機能付きのエアコンは自動でエアフィルターのホコリを除去してくれるので自分でフィルターを洗浄する手間がなく、特にお年寄りや体が不自由な方には非常に便利です。
そしてエアコンフィルターが常に綺麗な状態を保っていれば、臭いの低減にもつながります。
しかしこのような機能が付いたエアコンの価格は、一般的なエアコンよりも1.5~3万円ほど高くなります。
またエアコンの自動お掃除機能には限界があり、全てのホコリを除去できるわけではありません。
とくに油分を含んだホコリは除去しにくいのでフィルター内に残りやすく、エアコン内部で繁殖したカビも除去できません。
そのため数年に一度エアコン室内機の一部を分解して高圧洗浄を行う必要があるのですが、こうした作業は非常に手間がかかるので専門業者に依頼することになります。
そしてその際にも自動お掃除機能が付いたエアコンは通常のエアコンと比較して内部構造が複雑になるので費用が高額になり、中にはクリーニングを依頼しても対応してもらえないことがあります。
したがってメリットとデメリットを良く理解した上で採用の可否を決定することが大切です。
5. まとめにかえて
今回は適切なエアコンの選び方とエアコンに関する誤解について紹介しました。
エアコンはカタログや店頭に表示されている部屋の畳数を目安に機種の選定を行う方がほとんどだと思いますが、畳数表示は昔の日本の無断熱住宅に合わせて定められているものなので、あくまでも参考程度と思った方が良いでしょう。
オーバースペックで必要以上に高額な機種を選定することがないよう、十分注意することが大切です。
参考資料
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更および長期国債買入れの減額計画の決定について(2024年7月31日)」
- 経済産業省資源エネルギー庁「電気・都市ガスをご利用するみなさまへ」
- 資源エネルギー庁「エアコンディショナーの畳数目安、測定方法について」
亀田 融