近年、物やサービスの値段が上がり、相対的にお金の価値が下がる「インフレーション」が続いています。
2024年7月19日に発表された総務省「2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)6月分」によれば、2024年6月における消費者物価指数の総合指標は、前年同月から2.8%上昇しました。
消費者物価指数とは、物やサービスの値段の動きを表す指標で、この指標の上昇はインフレーションの兆候とみなされます。
このような状況下で、資産形成の手段としてワンルームマンション投資を検討している人もいるでしょう。ただしワンルームマンション投資は、ローンの金利や売却価格によって、収支状況が大きく異なります。
この記事ではワンルームマンション投資の収支シミュレーションを紹介します。また後半では不動産投資経験者の筆者が考える、ワンルームマンション投資の正しいメリット・デメリットを解説します。
ワンルームマンション投資を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
1. 「ワンルームマンション投資」って利益になるの?収支シミュレーションを紹介!
ワンルームマンション投資が本当に利益が出るのか、収支シミュレーションを通じて検証してみましょう。
試算条件
- 物件価格:2000万円(都心部・築20年・ワンルームマンション)
- 初期費用:400万円(うち頭金200万円)
- 借入額:1800万円(金利2.5%・返済期間30年)
年間の家賃収入は126万円、経費は123万9997円(ローン返済額85万9997円、固定資産税8万円、管理委託手数料12万円、管理費・修繕積立金18万円、火災保険料3万円)とします。
突発的な修繕などが発生しない限り、毎年2万3円の利益が出る計算です。
ただし、不動産投資は物件を売却したタイミングで最終的な収支が決まります。売却価格を1800万円と仮定すると、運用開始から8年後に初めて利益が生じます。
今回のシミュレーション上では利益が生じていますが、実際にはローンの金利などによって、収支が大きく変わります。
また物件を売却するまで最終的な収支は分からず、一括りに「ワンルームマンション投資は儲かる」とはいえないでしょう。
次の章では、ワンルームマンション投資のメリットについて解説します。