2024年4月分の生活保護の被保護者調査によると、生活保護を新たに受け始めた世帯数は前年同月比で5.5%増加しています。
また、現在の生活保護受給世帯のうち約半数を高齢者世帯が占めているのが実態です。
ただし、高齢者世帯は年金がもらえます。そのため、年金がもらえるのに、なぜ生活保護が必要となるのか不思議に思う人もいるかもしれません。そんなに年金支給額が少ないのでしょうか。
本記事では、「老齢年金」の支給額が月額どれくらいなのかを紹介します。国民年金と厚生年金にわけて説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 生活保護を受けられる要件とは
まずは、そもそも生活保護を受けるためにはどのような要件を満たすことが必要なのか確認しましょう。
厚生労働省によると、以下の要件のすべてを満たした「健康で文化的な最低限度の生活を送ることが出来ない人」が生活保護の支給対象者となります。
1.1 生活保護を受けるための要件
- 資産の活用:預貯金、生活に利用されていない土地・家屋等があれば売却等し生活費に充てること
- 能力の活用:働くことが可能な人は、その能力に応じて働くこと
- あらゆるものの活用:年金や手当など他の制度で給付を受けることができる場合、まずそれらを活用すること
- 扶養義務者の扶養:親族等から援助を受けられる場合、援助を受けること
資産や労働能力、年金や手当など、あらゆる手段を利用しても生活ができない人のみが生活保護の対象となります。