お金持ちは高齢者?貯蓄4000万円以上世帯の比率にビックリ

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貯蓄100万円もない世代が全体の10%を占めるということが話題に上りますが、一方で高齢者(60歳以上)が多くの資産を抱えているという話もありますが、どれくらいの貯蓄を保有しているのでしょうか。今回は総務省のデータをもとに見ていきましょう。

総務省の家計調査報告とは

2018年5月18日に総務省(統計局)が発表した「家計調査報告」[貯蓄・負債編]平成29年(2017年)平均結果の概要(二人以上の世帯)で、二人以上の世帯のうち世帯主が60歳以上の世帯(この世帯を高齢者世帯と総務省が定義)の貯蓄現在高の内容を発表しています。

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また、ここでいう「貯蓄」とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計を言います。

いわゆる「貯金」、「預金」だけではないことに注意が必要で、表現としてはどちらかというと「金融資産」という方が近いかもしれません。

加えて、同調査の貯蓄は世帯全体の貯蓄であり、また、個人営業世帯などの貯蓄には家計用のほか事業用も含めるとされています。したがって、個人事業主においてはそれに関係する資産も含まれるという点にも留意する必要があります。

高齢者世帯は現在貯蓄高2500万円以上が34%

前置きが長くなりましたが、さっそく総務省のデータを見ていくことにしましょう。

同調査における高齢者世帯の貯蓄現在高の平均値は2384万円。「貯蓄で2000万円以上!」と驚く人もいるかもしれませんが、高齢者世帯には勤労者もいない世帯もあり、老後の資金としてしっかりと貯えをしておきたいということも背景のあるのでしょうか。

もっとも、同貯蓄現在高の中央値は1639万円であり、平均値の2000万円以上からは低い水準です。中央値というのはデータを小さい順(大きい順)から並べて真ん中の値を取り出したものです。平均値では大きな貯蓄を持っている世帯に平均値が引っ張られることもあり、総務省は中央値での開示もしています。

そして、貯蓄2500万円以上は高齢者世帯の34%を占めており、平均値である2384万円を超える世帯数の比率としても3割を超える水準にあることが分かります。

現在の貯蓄高が4000万円を超える世代は18%

2500万円の貯蓄と聞いても、若い世代から見ると「すごく資産があるなぁ」と考える人も多いでしょう。しかし、さらに驚くのが、高齢者世帯において貯蓄現在高が4000万円を超える世帯が約18%もあるということです。

ざっくりいってしまえば、高齢者世帯の5世帯に1世帯は4000万円以上の貯蓄があるということになります。若い世代から見れば羨ましいという声も聞こえてきそうです。

高齢者世帯の貯蓄格差も顕著な結果に

貯蓄が4000万円以上ある世帯が約18%もある一方で、貯蓄が100万円未満の世帯が7%存在します。また、高齢者世帯で貯蓄が500万円以下の世帯が20%を占めます。先ほど見たように貯蓄が4000万円以上ある世帯と500万円以下の世帯数がそれぞれ20%ずつあり、高額の貯蓄額がある世帯とそうでない世帯があることが見えてきます。

青山 諭志

参考記事

慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄といった個人の資産運用(パーソナルファイナンス)を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。