3. 年収の壁・支援強化パッケージとは
「年収の壁・支援強化パッケージ」とは、年収の壁を意識せずに働くための施策のことです。
社会保険上の年収の壁である「106万円の壁」と「130万円の壁」に対応した施策で、具体的には以下のような対応が行われます。
「106万円の壁」への対応策
手取り収入を減らさない取組を行う企業に対し、労働者1人当たり最大50万円の支援を行う
「130万円の壁」への対応策
収入が一時的に上がったとしても、事業主の証明によって引き続き被扶養者認定が可能となる仕組みを作る
この施策により、パートやアルバイトの方が就業時間を気にせず働けるようになるほか、企業側としては働き控えによる人手不足が深刻化せずに済むといった効果が期待できます。
4. まとめにかえて
最低賃金は全国平均で「時給1054円」に上昇する見込みであり、これにより給料が増加する方もいらっしゃるでしょう。
しかし、年収の壁が存在する以上、賃金の増加を手放しでは喜べません。
現在は「年収の壁・支援強化パッケージ」によって年収の壁への対応が行われていますが、あくまでも暫定的な措置です。
今後も制度の見直しに取り組むと公表されてはいますが、内容によっては働き方を変える必要があるかもしれません。
政府の情報をこまめにチェックし、勤務先と相談しながら今後の働き方を考えていきましょう。
参考資料
加藤 聖人