2024年7月25日に厚生労働省がリリースした「令和6年度地域別最低賃金額改定の目安について」によると、各都道府県で目安通りに最低賃金の引き上げが行われた場合の全国加重平均は「1054円」になるとのことです。

去年に引き続き、今年も最低賃金が大きく引き上げられることとなり、その上昇額は全国平均で50円と過去最高額になる見込みです。

企業の賃上げ機運が高まる一方、そこから取り残されている方も少なからずいる中で、今回の最低賃金引き上げによる生活の下支え効果が期待されています。

しかし、「年収の壁」があることにより、最低賃金の増加を手放しで喜ぶことはできません。

今回は、都道府県別の最低賃金の目安を確認するとともに、最低賃金の増加を手放しで喜べない理由について詳しく見ていきましょう。

1. 都道府県別の最低賃金の目安

都道府県の経済実態に応じ、全都道府県をABCの3ランクに分けて、引上げ額の目安が提示されています。

今回の引上げ額の目安については、A~Cランクまで一律で50円としています。この通りで決定されれば、都道府県別の最低賃金の目安は以下のようになります。

都道府県ごとの最低賃金の目安

都道府県ごとの最低賃金の目安

出所:厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」をもとにLIMO編集部試算・作成