現在、政府によって「物価高から守る”二段構え”の対応」第一弾として、電気・ガス代の補助が行われています。そして、第二弾として低所得世帯への給付金が検討されています。
止まらない物価高により家計がひっ迫する中、現金給付や定額減税などさまざまな対策が行われていますが、いずれも効果は一時的といえるでしょう。こうした支援を受けながら各世帯で家計のバランスを整えていく必要があります。
さて、厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、老後、年金だけで生活できる高齢者世帯は41.7%。半数以上の高齢者世帯が年金収入だけで生活できていないことになりますが、物価上昇が続けば、この数はさらに増えることでしょう。
では、現在の高齢者世帯は、毎月どれくらいの年金収入で生活しているのでしょうか。平均月額や個人差など、年金暮らしの実態を覗いていきます。
1. 政府が行う「物価高から守る”二段構え”の対応」とは?
冒頭で申し上げた「物価高から守る”二段構え”の対応」について、整理しておきましょう。
1.1 第一弾:エネルギー補助
物価高から守る”二段構え”の対応「第一弾」は、エネルギー補助です。
ガソリンの補助は年内継続。電気・ガスは8月~10月の3カ月限定です。
酷暑を乗り切るための緊急支援策となります。
1.2 第二弾:低所得世帯への給付金
物価高から守る”二段構え”の対応「第二弾」は、低所得世帯への給付金です。
物価高における家計への影響が特に大きいと考えられる低所得世帯・年金生活世帯へ、追加給付金を検討しています。
詳細は決まっていませんが、追加給付金の対象となるであろう年金生活世帯の年金収入について見ていきましょう。