老後が心配だという人はどれくらいの割合いるか
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老後が心配だという漫然な不安は誰しもお持ちではないでしょうか。ただ、老後の不安を仲の良い間柄でもあまりしないので、「自分だけ?」と思う人も中に入るのではないでしょうか。今回はどのくらいの割合の人が何を理由で不安なのかについてみてみましょう。
老後に不安を抱える人は多い
2017年11月10日に金融広報中央委員会(事務局 日本銀行サービス局内)が「家計の金融行動に関する世論調査」[二人世帯以上調査](2017年)で「老後の生活への心配」の調査を行っており、「非常に心配している」が37.8%、「多少心配である」が43.6%、「それほど心配していない」が17.8%としています。
いわゆる「心配である」(「非常に心配である」と「多少心配である」の合計)は80%を超えています。「将来のことなど誰にもわからないのだから不安のない人などいない」との指摘もあるかとおもいますが、老後に関しては多くの人が不安に感じていることがわかります。もっとも「それほど心配していない」という層が18%近くもいることに驚く人もいるかもしれません。
老後の生活を心配している理由は何か
同調査では老が心配の理由についても調査をしています。その中で多くが指摘されているのが以下の理由です。
- 年金や保険が十分ではないから
- 十分な金融資産がないから
- 現在の生活にゆとりがなく、老後に備えて準備(貯蓄など)していないから
- 退職一時金が十分でないから
老後の心配は結局はお金の心配?!
先の理由を見ると、いずれも「お金」の話でです。高齢化に伴って健康の話なども更に出てくるでしょうから、「お金」と「健康」というキーワードは今後も目が離せません。もっとも、冒頭に述べましたように、今回の調査で「それほど心配していない」という層が18%もおり、またどういった背景で「それほど心配していないのか」という点も気になりました。「お金」を持ち合わせているということでしょうか。だとしても「お金」の話に帰結してしまいますが。
マネー編集部
執筆者
私たちは、保険会社・大手銀行・証券会社など金融機関での勤務経験を有したメンバーで構成する、株式会社モニクルリサーチ運営の『LIMO(リーモ)〜くらしとお金の経済メディア〜』のマネー編集部です。
日本生命保険相互会社出身の村岸理美・三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子・株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵・SMBC日興証券株式会社出身の安達さやかなどを中心としたメンバーで構成。それぞれが大手金融機関にて主にリテール・法人・富裕層向けの資産にまつわるアドバイス業務を経験。主に国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険の販売業務に従事し、トップセールスで多数の表彰歴を持つ人や、研修講師として年間100回超の登壇経験を持つ元研修講師なども在籍。
専門性の高いテーマで年間8000本以上の企画・執筆・編集・監修の実績があり、特に以下の分野を中心に、厚生労働省・金融庁・総務省などの官公庁の一次情報をベースに記事を企画・執筆・編集している。
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公的年金制度(厚生年金保険・国民年金)、社会保障制度、相続・贈与・退職金、NISA・iDeCoなどの税制優遇制度、資産運用・資産形成・保険など
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