厚生労働省が公表した「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概要」によると、65歳以上のおひとりさま世帯のうち〈64.4%は女性〉です。
筆者はファイナンシャルアドバイザーなのですが、お客様から「老後資金がどのくらい必要になるのか」というご質問をよく受けます。
必要な老後資金は、ライフプランだけでなく「世帯の人数」によっても異なります。
内閣府が公表した「令和6年版 高齢社会白書(全体版)」によると、65歳以上の1人暮らしの方が増加傾向にあることがわかりました。
2050年(今から26年後)には、人口に占める〈65歳以上のおひとりさま世帯〉の割合が【男性26.1%】【女性29.3%】になると見込まれています。
そこで今回は、70歳代おひとりさま世帯の【平均貯蓄額・年金月額】について詳しく解説します。
単身高齢者の「リアルなお金事情」をチェックして、〈老後資金を準備する〉のにご活用ください。
1. 【65歳以上の世帯】「おひとりさま世帯」の割合は?
厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概要」によると、全世帯のうち49.5%は「65歳以上の方がいる世帯」となっています(2023年時点)。
65歳以上の方がいる世帯のうち、「おひとりさま世帯の割合は31.7%」です。
65歳以上の方がいる世帯のうち、「夫婦のみ」「親と未婚の子のみ」「三世代」などが占める割合を次のグラフでご紹介します。
1.1 【65歳以上の方がいる世帯】はどんな世帯?
- 単独世帯:31.7%
- 夫婦のみの世帯:32.0%
- 親と未婚の子のみの世帯:20.2%
- 三世代世帯:7.0%
- その他の世帯:9.0%
「65歳以上の方がいる世帯」のうち、もっとも多く占めるのは「夫婦のみの世帯32%」です。
2番目に多いのは「おひとりさま世帯31.7%」で、夫婦のみの世帯と同程度の世帯数となっています。
「高齢者の単独世帯」のうち、64.4%は女性です。
男性と比べ、女性の平均寿命は長い傾向にあるため、夫婦であっても将来「おひとりさま世帯」となる可能性もあるでしょう。
〈女性の単独世帯〉でもっとも多く占めるのは、85歳以上(24.9%)です。
続いて80歳代前半(20.6%)、70歳代後半(20.4%)、70歳代前半(20.3%)、60歳代後半(13.8%)となっています。
年齢を重ねるほど、【女性のおひとりさま率】が高くなっていることがわかります。