2.2 外貨建て保険を解約するデメリット

米ドル円

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一方、投資した外国通貨の金利が上昇することは外貨建て保険の評価額が下がる要因になります。

債券で運用する保険の中途解約は、債券保有者が保有する債券を他の投資家に売り出す行為です。売却時には市場価格が適用され、売却価格が低くなってしまう可能性があります。

例えば、金利3%の債券を額面100ドルで購入し、解約時には市場金利が5%に上昇していたとします。市場では5%の金利が得られる新しい債券が発行されているため、3%の金利の債券は相対的に魅力が低下し、買い手は減少します。

そのため、売却価格は額面金額の100ドルを下回ることになり、外貨ベースでの受取額が減ります。

これがいわゆる「金利リスク」と言われるもので評価額に非常に大きく影響しますが、この金利リスクについてきちんと理解している人は少ない印象です。

また、外貨建て保険を解約すると解約控除という手数料が発生することも見逃せません。これら複数の要因が返戻金にどのように影響するか十分に理解することが重要になります。