受験生にとって天王山の夏もそろそろ終盤戦となり、夏休み明けからはいよいよ入試本番が近づいてきます。大学入試は入試制度が多様化したこともあり、中学受験や高校受験とは異なり秋から翌年の3月まで続く長丁場の受験です。
昨今の大学入試は現役志向の高まりから「年内に合格を決めたい」という受験生の心理が動き、総合型選抜や指定校推薦が人気を集めています。また、私立大学の受験料は1回3万から3.5万円かかるため、早くに合格を決める方が家計への負担も軽減できます。
そこで今回は、校内推薦を受ければほぼ間違いなく合格できる指定校推薦についてお金の面のメリットを含めてご紹介していきます。
1. 多様化する入試制度で一番の安定感のある入試とは
大学受験の入試は21世紀に入り一気に多様化しました。文部科学省の「令和5年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」によると私立大学の新入学生の過半数以上である58.7%が学校推薦型選抜と総合型選抜で入学しています。
国公立大学では筆記試験が中心ですが、東京大学や京都大学でも難易度は高いとはいえ推薦入試が行われるようになっています。また、東北大学では総合型選抜試験の割合を増やす方針を表明しており、難関大学の中でも入試制度の多様化の動きが活発化しています。
このように様々な入試が行われている中で、親世代が学生だった頃から存在し『ほぼ間違いなく合格する制度』なのが学校が受験生を推薦する指定校推薦です。
指定校推薦の名称は現在「学校推薦型選抜」に改められ、選抜方法は大学側が学部学科や人数を特定の高校に割り振りしている「指定校推薦」と大学側が求める応募規定をクリアしている受験生なら誰もが応募できる「公募制一般推薦」の2種類があります。
より合格する可能性が高いのが指定校推薦です。高校によりどの大学の指定校推薦があるのかは異なりますが、歴史と伝統のある公立や歴史のある宗教系の私立高校やスポーツ強豪校は指定校推薦が豊富という傾向があります。