2. 【8月から】電気・ガス代補助再開の見通し

【新たな支援策】電気・ガス代補助再開

【新たな支援策】電気・ガス代補助再開

出所:首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」および経済産業省資源エネルギー庁「電気・ガス価格激変緩和対策事業」をもとに筆者作成

6月21日の会見では、追加の給付金以外の支援策も公表されました。

前述の二段構えでの対策の第一弾として、5月まで行っていた電気・ガス代支援を再開し「酷暑乗り切り緊急支援」として実施することを表明しました。

「酷暑乗り切り緊急支援」では、8・9・10月の3ヶ月間、電気・ガス料金補助を行う予定です。夏の電気代高騰に備える支援で、消費者物価の押し下げを進めます。

補助最下位の理由は「物価高や国内のエネルギー構造の脆弱性」です。

ただし、会見で岸田総理は「本来、電気・ガス代への補助金は脱炭素の流れに逆行することもあり、いつまでも続けるべきものではない」としており、支援措置は今回限りのものと考えられます。

再開は8月からですので、7月中には補助の具体的な内容が明かされるでしょう。充実した支援内容を期待したいところです。

3. 現在実施中の支援措置・給付金をおさらい

7月8日現在で行われている国民への経済施策は、主に以下の3つです。

  • 住民税非課税世帯への10万円給付
  • 定額減税および調整給付金
  • 燃料油価格激変緩和補助金

これまでの政府の経済支援を、あらためて振り返りましょう。

3.1 新たに住民税非課税になった世帯への「10万円給付」

住民税非課税世帯への給付金の概要

住民税非課税世帯への給付金の概要

出所:内閣官房「定額減税・各種給付の詳細」および内閣官房「新たな経済に向けた給付金・定額減税一体措置」をもとに筆者作成

2024年度に住民税が非課税になった世帯には、10万円の給付金が支給されます。2024年度の住民税が非課税、もしくは均等割のみ課税の世帯が対象です。

世帯に18歳以下の子どもがいる場合は、子ども1人につき5万円が追加で支給されます。

なお、2023年度に同様の給付金を受け取っている人は、今年の給付金の対象外です。

住民税が非課税になる要件は、自治体ごとに異なります。支給対象者には郵送物で直接案内が届くため、自治体からの郵送物をこまめにチェックしてください。