貯金1000万円って、みんな普通に持っているの?

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皆さん貯金はいくらお持ちでしょうか。「毎月手にした給与をやりくりするのが精いっぱいで貯金なんてない」という方もいるのではないでしょうか。もっとも「毎月切り詰めて将来のために少しずつ貯めている」という方もいるでしょう。今回はみんなが気になる、他人がどの程度の貯金を持っているかを見ていきましょう。

他人には聞けない貯金の金額

どんなに仲が良くてもなかなか他人にはお金の話は聞きにくいもの。ただ、他人の財布の中身は知りたい、という気持ちは誰しもあるのではないでしょうか。

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そこで今回は金融広報中央委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内)による「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2017年)をもとに二人以上世帯の貯蓄がどの程度なのかを見ていきましょう。

金融資産保有額1000万円以上が当たり前?!

同委員会の調査によれば、金融資産保有額の平均値は1151万円!。そして前回調査よりも増加しているとのことです。ここでいう金融資産には、預貯金のほか、保険や株式や投資信託などの有価証券も含まれています。

そこで金融資産の金融商品別構成比をみると預貯金は54.1%ということで、金額に直すと約623万円。つまり、平均値でみれば預貯金は1000万円を超えているということはありません。

え?!みんなそんなにお金を持っているの?

さて、金融資産で平均値が1000万円を超えていると先に触れましたが、みんな結構お金をもっているなぁという印象ではないでしょうか。

ところが、平均値では極端にお金を持っている人がいれば、平均値はぐっと切り上がります。そこで、中央値という、大きい順番(小さい順でも構いません)に並べて真ん中の順番に位置する人の値を引っ張ってくる方法があります。先の金融資産保有額での中央値は380万円ということになります。

金融資産を持っている人の平均を見るとどうか

ここまでは金融資産を持っている人もそうでない人も含めた平均値や中央値を見てきました。ただ、金融資産を持っていない方を除いた金融資産を持っている人の平均値をとると別の姿が見えてきます。

金融資産保有世帯の金融資産保有額は、平均値が1729万円となります。またその中央値は1000万円となります。

平均値1729万円の金融商品別の内訳をみると預貯金が937万円と、ほとんど1000万円近くの水準になってきます。つまり、「金融資産を持っている人の平均の預貯金の額はほぼ1000万円」ということが言えます。持っている人は持っているという皆様の印象に近い姿を示したデータといえるのではないでしょうか。

青山 諭志

ニュースレター

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慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット動向、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄や投資といった個人の資産運用動向を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。