「年金」は私たちの老後生活の大きな収入源の一つです。

一般的に65歳になったタイミングで受給することができますが、受給額は人それぞれ異なる仕組みになっています。

年金額は、ご自身の収入に応じて決まる保険料や加入年数によって変わっていきます。人によっては10万円以上の差が出ることも。

「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を利用することで簡単におよその年金額を把握することができますが、皆さんはこのような仕組みをご存知でしょうか。

現役世代の方々はご自身の年金額を把握していない方が多く、把握をしないまま老後を迎える方も多くいます。

年金額を把握すると、老後に不足する生活費を事前に知ることができ、老後へ向けた準備もスムーズに計画することできるようになります。

本記事では、年金制度の仕組みや令和シニアの平均的な年金受給額について解説をしていきます。

ご自身の年金額と平均的な年金額を比較してみると、老後生活の具体的なイメージができるようになるのではないでしょうか。

1. 【厚生年金と国民年金】知っておくべき!年金の仕組みとは?

まずは日本の公的年金の仕組みを解説していきます。

どの年金に加入しているかによって、もらえる年金の水準が異なってくることをまずは知っておきましょう。

【写真全11枚中1枚目】日本の年金制度のしくみ。以降では60歳代~90歳以上まで1歳刻みで年金の平均受給額を紹介

日本の年金制度のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)

  • 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が加入義務あり
  • 保険料は一律、2024年度は月1万6980円
  • 納付した期間に応じて、将来もらえる年金額が決まる

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 公務員やサラリーマンなどが加入する
  • 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
  • 加入期間や納付額に応じて、将来もらえる年金額が決まる

日本の公的年金制度は二階建て構造となっています。「国民年金のみ加入しているのか」「厚生年金も上乗せして加入しているのか」はしっかり確認しておきましょう。

また、加入記録が抜けている場合もあるため、「ねんきん定期便」などで年金記録をチェックすることも大事です。

次章では、「令和シニアの年金額」に焦点を当てます。60歳代から90歳以上までの年金額を一覧表で確認してみましょう。