株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反発、一時▲111円安後に急反発

2018年6月20日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,555円(+276円、+1.2%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,752.7(+8.8、+0.5%) 3日ぶり反発
  • 東証マザーズ総合指数 1,113.3(+9.6、+0.9%) 3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,287、値下がり銘柄数:728、変わらず:76
  • 値上がり業種数:23、値下がり業種数:10
  • 年初来高値更新銘柄数:33、年初来安値更新銘柄数:346

東証1部の出来高は15億9,054万株、売買代金は2兆7,347億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米中貿易摩擦の激化懸念は燻ったままでしたが、今週に入ってから一時▲700円弱下落(前場の安値、先週末比)したことで、下値を拾う動きが見られました。

為替相場がやや円安に振れたことも商いを押し上げましたが、売買代金の増加幅は小幅に止まっています。

そのような中、日経平均株価は前場の半ばから急反発する展開となりました。NY市場の大幅安などから、日経平均株価も前場に一時▲111円安まで売られましたが、後場に入ると上値を切り上げる動きとなりました。

大引け前には一時+302円高まで買われる場面も見られましたが、最後はやや失速したようです。それでも終値で再び22,500円台を回復して引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、上昇率は日経平均株価を大きく下回りました。これは、日経平均株価を構成するような大型株の買い戻しが圧倒的に優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は3日ぶり反発、“メルカリ効果”で売買代金は高水準を維持

東証マザーズの出来高は6,661万株、売買代金は1,488億円となり、いずれも前日より減少しました。

上場2日目となったメルカリ(4385)の売買代金は減少したものの、それでも東証マザーズ全体の約48%を占めるなど相場全体を牽引しました。ただ、メルカリを除くと全体的な商いは低調だったと見られます。

なお、総合指数は取引時間中に大きく下落しましたが、後半に盛り返した結果、3日ぶりの反発で引けています。終値も1,100ポイントを回復しましたが、本格的な回復には時間を要しそうです。

ファーストリテイリングが年初来高値を更新、メルカリは利食い売りに押され一時▲9%超安

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が一時+4%高をうかがう急騰となり、終値も大幅上昇となって年初来高値を更新しました。

また、テルモ(4543)、キッコーマン(2801)なども大きく値を上げて、いずれも高値更新となっています。さらに、ソフトバンクグループ(9984)、東京エレクトロン(8035)、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、エーザイ(4523)なども大幅高で引けました。

その他では、ファナック(6954)、信越化学工業(4063)、キヤノン(7751)、安川電機(6506)が取引時間中に年初来安値を更新しましたが、その後に買い戻されて終値は上昇しています。なお、日立建機(6305)はザラバで7日連続の年初来安値更新となりましたが、終値では9日ぶりの反発となりました。

一方、自動車株が総じて売られ、ホンダ(7267)やSUBARU(7270)が年初来安値を更新しました。また、貿易摩擦懸念により新日鐵住金(5401)など鉄鋼株が売られ、神戸製鋼所(5406)も大幅安となっています。

その他では、一連のシェアハウス融資問題の渦中にあるスルガ銀行(8358)が年初来安値更新となったのが目を引きました。

新興市場では、上場2日目のメルカリ(4385)が利益確定売りに押された結果、一時▲9%超安まで売られるなど冴えない値動きとなりました。なお、終値は▲7%超安で引けています。一方、ウォンテッドリー(3991)が一時ストップ高まで買われ、ビープラッツ(4381)も急騰しました。

青山 諭志