首都圏三大「パワー系駅そばメニュー」! 乗り換えの合間にガッツリ肉を補給

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駅のホームなどにあるそば屋、いわゆる「駅そば」。出勤前、乗り換えの合間、手軽にカロリーを補給することができる。何か軽いものが食べたい時の代表格みたいな存在ではないだろうか。

しかし、そんな駅そばにおいて、ガツンと腹にたまるメニューを提供する店がある。「手軽に」なんて生ぬるいものではなく、胃袋をガツンと刺激する「パワー系駅そば」である。

超巨大「唐揚げそば」 弥生軒(JR常磐線・我孫子駅)

まずこちら。JR常磐線・我孫子駅ホームの駅そば「弥生軒」の「唐揚げそば」だ。

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唐揚げがとにかくデカいことで知られる有名店だが、実際に対峙してみるとすさまじい迫力だ。業務用スーパーで売っている巨大な鶏もも肉を、塊のまま揚げたようなビジュアルである。

そのデカさたるや…

店があるホームの…
 

向かいのホームからも「でかい肉を食ってる」ことが確認できるほど。
 

注文したのは「唐揚げ2個入りそば」540円(ちくわトッピングで+70円)。「手軽さ」という駅そばのアイデンティティを無視した、カロリーの権化みたいなメニューである。心して挑まねば完食はおろか、唐揚げひとつの山すら越えることはできない。
 

ちなみに、そばはこんな感じ。そばというより「細い麺」だ。巨大唐揚げの相方として絶妙なジャンキー感。唐揚げを食べ進めるための箸休めとして機能している。
 

とはいえ、あなたが余程のギャル曽根でもない限り、「唐揚げ2個入り」を一気に食べきることは難しいだろう。幾度か休憩を挟むなどして、無理のないスピードで食べ進めてほしい。

「ステーキカレー」 新田毎(JR総武線・秋葉原駅)

続いてはこちら。


JR秋葉原駅、総武線6番ホーム「新田毎」の「ステーキカレー」だ。
通常は1100円なのだが、

この日は「感謝デー」につき690円。410円引きという大胆な割引がなされていた。
なお、毎週火・木・土・日曜が感謝デーとのこと。
 

さて、ステーキカレーである。カレーにステーキがのっている。ただそれだけなのだが、なんだこの「ごちそう感」は。「おいしい」よりも「うれしい」が勝る、なんとなくめでたい気分になる食べ物である(もちろん、ちゃんとおいしい)。

券売機には「カレーを作って40年」と書かれていた。さりげないアピールに自信とプライドがにじむ。確かに、コクがあってまろやかで、ほんのりスパイスが効いていて、「誰が食べてもおいしいと思うツボをおさえたカレー」という感じがする。この安定感あるカレーに、コショウがきいたレアステーキが1枚どーんとのっているのだ。690円の満足感をゆうに超えている。
 

トッピングも豊富なので、いくつか見繕って「天ぷら&ステーキカレー」にしてしまうのもいいだろう。かき揚げ、とり天、いか天をひとつずつのせても1080円。通常価格の1100円より安い(※ちなみに、カレー以外のそば・うどんメニューも豊富です)。

「かつ煮そば」 グル麺(東海道新幹線・東京駅)

ラストはこれ。

JR東京駅、東海道新幹線19番ホーム「グル麺」の「カツ煮そば」である。

温そばの上にカツ煮がのっている。つまり、カツ丼のそばバージョンである。発想自体はシンプルだが、実行に移したことが素晴らしいと思う。
 

時間が経つと、カツの衣がどんどん汁を吸い、分厚く重たくなっていく。ぶよぶよした衣を噛むと、甘いつゆがじゅわっと染み出してくる。「カツには白めし」という常識が刷り込まれている脳はしばし混乱するが、3口目あたりからはまるで昔からこういうものを食っていたかのように受け入れてしまう。カツ煮とそば、意外と、いや、かなり合うのである。
 

駅そばには珍しくビールが飲めるのもポイント。まずはカツ煮をつまみにビールをやり、シメに衣の油が溶けだしたそばをすする。そんな楽しみ方も可能だ。
 

2年半前にはテレビに取材されたようだ。カツ煮そばに半ライスを合わせ「カツ丼風」として味わうテクニックを紹介しているが、だったら最初からカツ丼を頼めよというのはいいっこなしである。
 

なお、新幹線のホームへは140円の入場券で入れる。たとえ入場券が500円だったとしても、食べる価値は十分あると思う。

というわけで、いずれも魅力的な駅そばのパワー系メニューだが、ビジネスシーンにはあまり向いていないような気がする。さぞかしパワーが付くかと思いきや、カロリー過多で眠くなってしまうのだ。

また、唐揚げそばのような食いしんぼう感が強いメニューを目の前にすると、ビジネスの緊張感も一気に削がれてしまうのである。これをパクパク頬張ったあとにバリバリ仕事できる人がいたら、それはジョブズかイーロン・マスク級のハイパービジネスパーソンではないだろうか。

特にパワーを発揮する必要のない日曜の午後など、緊張感のない時間帯にゆっくり味わうのがイイかもしれない。

榎並 紀行(やじろべえ)

参考記事

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1980年生まれ埼玉育ち。東京の「やじろべえ」という会社で編集者、ライターをしています。ニューヨーク出身という冗談みたいな経歴の持ち主ですが、英語は全く話せません。
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