2024年2月から7月にかけて、年金局による「働き方の多様化を踏まえた被用者保険の適用の在り方に関する懇談会」が実施されました。

そこでは、現状の日本の労働者の働き方に関する話し合いと、今後の社会保険適用の流れや必要な検討事項について話し合いがされています。

今回は、そこで話し合われた内容も踏まえ、社会保険の改正について説明をしていきます。

1. 社会保険改正の背景

今回お話をする「社会保険改正」とは、「社会保険制度が適用となる労働者の範囲を拡大させ、社会保険加入となる労働者を増やすこと」です。

この改正の背景として大きくあるのは、労働者の働き方の多様化です。

兼業や副業など、様々な働き方がある社会において、各労働者にふさわしい保障を実現するとともに、働き方の選択に中立的な社会保障制度の構築を進めることが求められ、検討された結果、社会保険の適用範囲を拡大するという今回の改正に至っています。