最新のLIMO大ヒット記事を見逃した方へ。編集部から、今知っておきたい「ヒットセレクション」をお届けします! (初公開日:2024年6月5日) |
老後生活を送る中で、収入の柱となるのが年金です。筆者は元銀行員ですが、偶数月の15日は、窓口やATMに年金を引き出しに来店されるお客様が多かったことを思い出します。
年金制度は主に「国民年金」と「厚生年金」の2つに分かれており、「厚生年金」は現役時代の年収によって将来の受取額は異なります。
では、いま年金を受け取られている方は平均でどれくらい年金を受け取っているのかご存じでしょうか。
本記事では現在のシニア世代が受け取っている年金の平均月額を見ていきます。
また公的年金の仕組みについても振り返りますので、自身が加入する年金の特徴や年金額の決定方法なども改めて確認しておきましょう。
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1. 日本の公的年金制度「厚生年金&国民年金」とは?しくみと特徴を確認!
現役時代に納付する国民年金・厚生年金の保険料は、将来、自分が受給する年金に充てられるわけではありません。
しかし、現役時代の年金加入状況は、老後の年金受給額に大きく影響しますので、制度を正しく理解しておく必要があります。
本章では、日本の公的年金制度について、しくみや特徴を確認します。
日本の公的年金制度は、基礎部分となる「国民年金」と、国民年金に上乗せする形で加入する「厚生年金」による2階建ての構造となります。
上図を見ていただくとイメージしやすいでしょう。
それぞれの仕組み・特徴は次のとおりです。
1.1 国民年金(基礎年金)
国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が原則として加入する年金です。
保険料は全員一律ですが、年度ごとに見直しが行われます。(※2024年度は月額1万6980円)
国民年金の加入義務期間となる40年間(480ヶ月)、全ての保険料を納付した場合に、老後、満額の国民年金(老齢基礎年金)を受け取ることができます。
なお、厚生年金に加入する第2号被保険者と、第2号被保険者に扶養される第3号被保険者は、第2号被保険者の厚生年金制度にて国民年金保険料が負担されるため、個人での納付は不要です。
1.2 厚生年金
厚生年金は、厚生年金保険の適用事務所に勤め、一定の要件を満たす人が加入対象となります。
厚生年金の保険料は、毎月の給与・賞与などの報酬により決定し、企業側と折半する形で支払います。
なお、保険料は給与や賞与から天引きとなりますので、ご自身の保険料は給与・賞与明細にてご確認ください。
老後に受給する年金は、「国民年金+厚生年金」です。
厚生年金部分は、年金加入期間と期間中の年収によって計算された保険料により決定するため、現役時代の働きぶりが老後の年金収入に大きく影響することを理解しておきましょう。
では、実際に毎月どれくらいの年金を受給できるのでしょうか。次章で確認していきます。