3. 高校1年間の費用|公立約51万円、私立約105万円

文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査の結果について」によると、高校の1年間にかかる学費は公立で約51万3000円、私立で約105万4000円です。

高校の1年間にかかる学費(公立・私立)

高校の1年間にかかる学費(公立・私立)

出所:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」

細かく見ると、公立高校の51万3000円のうち、学校教育費は30万9000円、学校外活動費が20万4000円です。また、私立高校の105万4000円のうち、学校教育費は75万円、学校外活動費が30万4000円となっています。

学校教育費の詳しい内訳は以下の通りです。

【円グラフ】公立・私立高校における学校教育費の内訳

【円グラフ】公立・私立高校における学校教育費の内訳

出所:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」

入学金を比較すると、公立高校では約1万6000円であるのに対し、私立高校では約7万2000円と、公立高校の4.5倍多くかかっています。

また、授業料・学校納付金等を合わせた金額を比較すると、公立高校では約8万5000円で学校教育費の約28%であるのに対し、私立高校では40万4251円で学校教育費の約54%を占めています。

学校外活動費では、公立・私立ともに補助学習費が最も多いです。

公立・私立高校における学校外活動費に占める補助学習費やその他の学校外活動費の内訳

公立・私立高校における学校外活動費に占める補助学習費やその他の学校外活動費の内訳

出所:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」

公立では平均17万1000円、私立では24万7000円の補助学習費がかかっています。高校に必要な費用だけでなく、塾や予備校などの費用にもお金が必要なことがわかります。

4. まとめにかえて

2020年4月からの高校無償化により、公立高校・私立高校ともに、世帯年収が590万円未満であれば授業料が実質無料になっています。

経済的な事情により進学を諦めざるを得なかった場合でも、制度を活用することで子どもの希望に合わせた進学を選ばせることが可能になります。

なお、基準となる年収は個々の家庭状況により異なるため、高校から配布された資料をよく確認し、申請手続きをとりましょう。

参考資料

木内 菜穂子