6. 「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」の確認から老後資金対策を始める
今回は、男性の厚生年金の受給額について詳しく見てきましたが、公的年金だけでは老後の生活費が心もとないと感じた方も多いのではないでしょうか。
実際、年金だけでは生活が厳しく、貯蓄を取り崩しながら暮らしている方も少なくありません。
老後資金対策の第一歩は、自分の年金受給予定額を正確に把握することです。「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用して、将来の年金見込額や現在の年金記録を確認しましょう。「ねんきんネット」では以下のような情報を確認することができます。
- 年金記録
- 将来の年金見込額
- 電子版「ねんきん定期便」
- 年金の支払いに関する通知書
- 国民年金保険料に関する通知書
- 電子版「被保険者記録照会回答票」など
これらを活用して、現役時代から将来の年金受給額をシミュレーションしてみましょう。
6.1 公的年金を増やすための具体的な方法
現役時代から公的年金を増やすための対策も重要です。以下のような方法があります:
- 国民年金のみの場合:付加保険料を支払うことで将来の受給額を増やす。
- 厚生年金に加入する:働き方を変えて厚生年金に加入することで、受給額を増やす。
- 年収を上げる:厚生年金の場合、収入に応じて受給額が増えるため、年収アップを目指す。
- 繰下げ受給をする:受給開始を遅らせることで、月々の受給額を増やす。
また公的年金だけでは不安と感じる方は、預貯金だけでなく資産運用を活用するのも一つの手です。2024年からは新NISAも始まり、初心者でも運用を始めやすくなっています。
iこれらの制度を活用することで、リスクを抑えながら老後資金を増やすことが可能です。
自分に合った運用方法を見つけ、早めに始めることで、安心して豊かな老後を迎えましょう。
参考資料
- 総務省「2020年基準 消費者物価指数東京都区部 2024年(令和6年)1月分(中旬速報値)」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
足立 祐一