3. 物価高と「老後のための貯蓄」との関係性
ここ数年で円安や物価高が進み、食費や電気代など生活コストが少しずつ上がっています。
自分たちが老後を迎える時、さらに物価高が進んでいれば、2000万円よりもお金が必要になる可能性があるといえるでしょう。
たとえば、2024年6月の物価を見てみると、総合指数は2020年を100として108.2となっています。
単純に考えて2020年から約4年の間に、8.2%も物価が上がったことがわかるでしょう。
2020年に毎月30万円で生活していた人は、同じ生活を送るために、今は2万4000円多くお金が必要となるのです。
老後資金を貯蓄する上では、このインフレリスクを考慮しなければなりません。
単に貯蓄をするのではなく、物価の上昇と同じペースで貯蓄を増やしていきましょう。
おすすめなのは、資産運用を行うこと。資産運用を行っていれば、物価の上昇に応じて商品価格などの値上がりも十分に考えられ、インフレのリスクに対応できる可能性が高まります。
老後のための貯蓄は、ただお金を貯めるのではなく長期的な物価高を考慮した貯蓄を行うようにしましょう。
4. まとめ
老後に必要となるお金について、漠然とした不安を感じている人は多いでしょう。
少しでも不安を払拭するためにも、自分たちが必要な老後資金を計算してみてください。
そして物価高に対応できるように資産運用を検討して取り入れながら、確実に老後資金を準備していきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」
- 金融審議会「市場ワーキング・グループ報告書」
- 総務省統計局「2020年基準 消費者物価指数 全国2024年(令和6年)6月分(2024年7月19日公表)」
下中英恵FP事務所 下中 英恵