2. 【ケース別】必要となる「老後資金」をシミュレーション
老後に必要となるお金は、どんな生活を送るかによって、大きく変わります。
現役時代に比べて、倹約を心がけ無駄なく生活を送れば、2000万円も貯蓄がなくても良いケースもあるでしょう。
一方で、老後は旅行に出かけたい、趣味を楽しみたい、食事やレジャーなど生活水準を落としたくないと考えている場合、毎月必要となる金額が増えるので2000万円では足らなくなるかもしれません。
具体的に必要となる老後資金を計算してみましょう。必要になる数字は「老後の毎月の予定支出額」と「もらえる予定の毎月の年金額」です。
今回は、夫婦の年金予定額を20万円と仮で設定してシミュレーションしてみました。
2.1 <ケース1. 老後も生活水準を落としたくない50歳代夫婦>
- 毎月の予定支出:35万円
- 年金予定額:20万円
- 必要な貯蓄額:5400万円
この場合、老後毎月15万円の赤字となるため貯蓄を取り崩す必要があります。
月15万円を取り崩すケースでは、30年間で5400万円(15万円×12ヶ月×30年)の貯蓄が必要です。
2.2 <ケース2. 老後は生活水準を落とす50歳代夫婦>
- 毎月の予定支出:22万円
- 年金予定額:20万円
- 必要な貯蓄額:720万円
この場合、老後毎月2万円の赤字となります。
月2万円を取り崩すケースでは、30年間で720万円(2万円×12ヶ月×30年)の貯蓄が必要です。
仕事を退職するまでに、2000万円の貯蓄をするというのは、1つの目安となっています。
老後に必要となるお金は人によって異なるので、自分たちが貯蓄すべき金額を事前に計算しておくようにしましょう。
さらに、覚えておきたいのが、物価高(インフレ)についてです。次の章で詳しく解説します。