4. 老後の備え(3)NISA
NISAとは、株式や投資信託への投資で得た利益が非課税となる制度です。
これまで紹介した個人年金保険やiDeCoのように年金として受け取る機能はありませんが、老後の生活資金を貯蓄する制度として活用できます。
株式や投資信託と聞くと、「まとまった資金が必要」といったイメージがあるかもしれませんが、積立投資の仕組みを活用すれば毎月数百円~数千円など少額から利用することも可能です。
たとえば、毎月3万円を年利3%で30年間運用した場合、元本1080万円に対して運用益が668万円となり、合計1748万円の資産を築くことができます。
もちろん金融商品で運用する際は、元本が割れるリスクについて十分考慮しなければなりません。
ただし、毎月コツコツと積み立てることで、リスクの分散にもつながるメリットがあります。
まずは、無理のない範囲で少額から始めてみるのもよいでしょう。
5. 計画的に老後資金の貯蓄に取り組もう
少子高齢化が進む現在、老後の生活を公的年金だけに頼るのはややリスクが高いといえます。
特に、公的年金が国民年金のみの個人事業主などは、自ら将来の備えに取り組むことが重要です。
老後への備えには個人年金保険やiDeCo、NISAなどさまざまな方法がありますので、自分のライフプランを踏まえたうえでニーズに合うものはどれか考えてみましょう。
参考資料
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査」
- 厚生労働省年金局「令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 金融庁「つみたてシミュレーター」
- 国税庁「No.1140 生命保険料控除」
- iDeCo公式サイト「iDeCo(イデコ)の加入資格・掛金・受取方法等」
椿 慧理