6. 住民税非課税になるのに必要な手続き
住民税非課税世帯に該当するかもしれないと思ったとき、どのように確認や手続きをすればよいのでしょうか。
実は、住民税非課税世帯になるために特別な手続きは必要ありません。前年中の収入をもとに自治体が住民税を計算し、非課税世帯を把握しているからです。
そのためには正しい所得の申告が必要なので、確定申告や住民税申告は毎年きちんと行いましょう。
7. 収入が減っても安心して老後を過ごせる資金計画を
「住民税非課税世帯」の条件や70歳代における「住民税非課税世帯」の割合、貯蓄額について見てきました。
労働収入が減少することもあり、60歳代では19.2%、70歳代は34.9%、そして80歳代では44.7%と、年齢とともに住民税非課税世帯の割合は増加傾向にあります。
また、70歳代の貯蓄額の中央値は単身世帯で485万円、二人以上世帯で800万円でした。
「住民税非課税世帯」には給付金などの支援があるとはいえ、「人生100年時代」とも言われている中、医療費や修繕費などの突発的な出費のことを考えると、金融資産を持たずに老後を迎えるのは不安があるといえそうです。
余裕をもってセカンドライフを送るためにも、計画的にいまから準備を始めていくとよいでしょう。
参考資料
- 東京都主税局「個人住民税(税金の種類)」
- 総務省「個人住民税」
- 大阪市「個人市・府民税が課税されない方」
- 内閣府「物価・賃金・生活総合対策本部(第8回)議事次第」2023年3月22日
- 板橋区「住民税 よくある質問」
- 内閣府「新藤内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和5年12月1日」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」
LIMO編集部