2024年1月から新しいNISA制度が始まり、資産運用への関心を高めています。

長寿社会が進む中で、老後の資金計画がますます重要視されています。特に40代、50代になると、老後資金について真剣に考え始める方が増えるでしょう。しかし、実際の年金受給額を具体的に把握している人は少ないのではないでしょうか。

年金の受給額は、現役時代の収入や勤務期間に大きく影響され、その差は非常に大きくなります。年金額が高いほど安心感を持てると考えるのは自然なことです。しかし、「月額30万円以上」という高額の年金を受け取っている人は、実際にはどれほどいるのでしょうか？

そこで今回は、公的年金の基本的な仕組みを解説します。

その上で、月額30万円以上の年金を受け取る人の割合について詳しく見ていきましょう。

1. 公的年金制度の基本：厚生年金と国民年金の仕組みを理解しよう

日本の公的年金制度は、「国民年金」と「厚生年金」の二階建て構造で成り立っています。

老後の生活を支えるためには、まずこの基本を押さえておきましょう。

1.1 国民年金（1階部分）

  • 対象者: 日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が対象
  • 保険料: 一律の保険料を納付
  • 給付額: 納付期間に応じて将来の年金額が決定

1.2 厚生年金（2階部分）

  • 対象者: 公務員や会社員などが加入
  • 保険料: 収入に応じた保険料を支払う（上限あり）
  • 給付額: 加入期間と納付額に応じて将来の年金額が決定

このように、国民年金と厚生年金の二階建ての仕組みになっています。

個々の加入状況や納付期間によって将来の年金受給額に大きな差が生じます。

2. 2024年の年金支給日をチェック

年金は2カ月に1回、偶数月の15日に支給されます。

2024年の支給日を確認して、計画的に家計管理を行いましょう。

  • 2月15日（12月、1月分）
  • 4月15日（2月、3月分）
  • 6月14日（4月、5月分）＊
  • 8月15日（6月、7月分）
  • 10月15日（8月、9月分）
  • 12月13日（10月、11月分）＊

＊15日が土日祝日の場合は、その直前の平日が支給日となるため、6月と12月は早くなります。

2024年度（令和6年度）の年金額は昨年度に比べて2.7％増額となっています。この増額は4月分から適用され、実際に受け取れるのは6月からです。

次に、厚生年金で月額30万円以上もらえる人の割合を確認していきましょう。