株式市場の振り返り-日経平均株価は5日ぶり反落、TOPIXも7連騰ならず
2018年6月8日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 22,694円(▲128円、▲0.6%) 5日ぶり反落
- TOPIX 1,781.4(▲7.5、▲0.4%) 7日ぶり反落
- 東証マザーズ総合指数 1,128.4(+10.1、+0.9%) 続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:822、値下がり銘柄数:1,163、変わらず:100
- 値上がり業種数:9、値下がり業種数:24
- 年初来高値更新銘柄数:81、年初来安値更新銘柄数:28
東証1部の出来高は16億1,057万株、売買代金は2兆9,207億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。増加はしたものの、メジャーSQ値算出に伴う売買で嵩上げされたことを考慮すると、売買代金が3兆円に届かなったことなどから、実質的には前日よりも減少している可能性があります。
日米首脳会談の結果に大きなサプライズがなかったため、来週火曜日(12日)に迫った米朝首脳会談の成り行きを見守るスタンスが強まったと考えられます。
そのような中、日経平均株価は軟調に推移しました。前場の半ばには一時+55円高まで上昇したものの、1日を通してマイナス圏で推移する時間が長く、後場は下値を切り下げる展開となりました。
結局、久々の安値引けとなり、5日ぶりの反落で終わっています。
なお、TOPIXも同じような値動きとなって7日ぶりの反落で引けました。ただ、下落率は日経平均株価より小幅に止まっており、それだけ主力大型株が売られたと見ることができます。
東証マザーズ総合指数は続伸、売買代金は6日連続で1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は4,225万株、売買代金は617億円となり、いずれも前日より減少しました。相変わらず低調な商いが続いており、売買代金は6日連続で1,000億円を下回りました。6月19日のメルカリ上場までは模様眺めの様子が強まりつつあるようです。
ただ、そのメルカリ上場に備えた手持ち株の換金売りが一巡したと見られるため、総合指数は続伸となりました。とりあえず1,100ポイント超えを固めつつありますが、まだ底打ちした状況とは言えないかもしれません。
日立建機が▲5%超安の急落、7連騰のイオンは4日連続の高値更新
個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が一時▲3%超安の大幅下落となり、ファナック(6954)や東京エレクトロン(8035)も大きく値を下げました。
また、中国における建機販売不振のニュースなどから、日立建機(6305)が▲5%超安の急落となり、コマツ(6301)も下落して引けています。
その他では、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など銀行株が総じて安く推移し、一連のシェアハウス融資問題で揺れるスルガ銀行(8358)が3日連続で年初来安値を更新したのが目を引きました。
なお、前日に上場来高値更新となった資生堂(4911)は小幅反落となっています。
一方、小売株の一角が買われ、イオン(8267)は7連騰で4日連続の年初来高値更新となり、セブン&アイ・ホールディングス(3382)も高値更新となりました。
また、ローム(6963)が大幅高となって高値更新となり、村田製作所(6981)も取引時間中に高値更新となっています(村田製作所の終値は下落)。さらに、任天堂(7974)も前日に続いて買い戻されました。
その他では、外食株の一角も買われ、日本マクドナルドホールディングス(2702)が上場来高値を更新したのが注目を集めました。
新興市場では、ミクシィ(2121)が値を下げて安値更新となり、前日にストップ高となったメドレックス(4586)は急反落して引けました。ただ、全体的には新興市場らしいダイナミックな値動きは少なく、静かな取引となったようです。
青山 諭志