3. 65歳以上世帯の貯蓄状況
貯蓄について、まずは「無職世帯・就労中の世帯」を含む65歳以上二人以上世帯(多くの場合夫婦に当たると想定)での統計を紹介します。
貯蓄の平均値は2462万円、中央値は1604万円となりました。
およそ1/3強の貯蓄保有額が2500万円以上、40%が2000万円以上です。
こうしてみると、一定割合の世帯は、老後に向けて必要な資産を確保できているとみられます。
一方で、貯蓄300万円未満の世帯がおよそ15%ほど、500万円未満の世帯でみると20%強います。
これらの層は、老後も当面仕事を継続しなければ、平均的な生活の維持は困難です。
4. 65歳以上無職・二人世帯の資産内訳
総務省統計局の「家計調査報告 貯蓄・負債編 2023年(令和5年)平均結果の概要(二人以上の世帯)」では、65歳以上無職・二人以上の世帯の資産内訳も集計しています。
無職世帯に限定すると、貯蓄の平均額と内訳は次のとおりとなりました。
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)