4. 老後、年金だけで生活できる高齢者世帯は半数以下?!

2024年7月5日、厚生労働省より発表された「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、老後、公的年金だけで生活できる高齢者世帯は41.7%であることがわかりました。

公的年金・恩給の 総所得に占める割合別世帯数の構成割合

公的年金・恩給の 総所得に占める割合別世帯数の構成割合

出所:厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」

高齢者世帯の半数以上が年金以外の収入を得て老後生活を支えている様子が窺えます。

5. 将来資金の準備についてのご提案

今回は65歳以上のリタイア夫婦世帯における貯蓄額や年金受給額、生活費などリアルな年金生活について確認してきました。

家計収支に目を向けると、平均的に毎月4万円の赤字となっていました。しかし、これはあくまで「現状」の数字です。

物価高騰や年金受給額の変化によって、月の収支の不足額はこれまで以上に大きくなるかもしれません。

そういった事態に備えるべく、しっかりと自助努力で資産を作り上げていく必要があります。

本記事では「貯蓄・生活費・年金月額」と平均的な金額を確認してきましたが、ご自身にあてはめてみるとどうでしょう。

老後、受給できる年金額の見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。

生活費や貯蓄額は、現時点の数字をもとに想定してみると良いでしょう。老後資金は一朝一夕で準備できるものではありません。

現役時代の早い段階から取り組んでいきましょう。

参考資料

荻野 樹