4. 老後、年金だけで生活できる高齢者世帯は半数以下?!
2024年7月5日、厚生労働省より発表された「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、老後、公的年金だけで生活できる高齢者世帯は41.7%であることがわかりました。
高齢者世帯の半数以上が年金以外の収入を得て老後生活を支えている様子が窺えます。
5. 将来資金の準備についてのご提案
今回は65歳以上のリタイア夫婦世帯における貯蓄額や年金受給額、生活費などリアルな年金生活について確認してきました。
家計収支に目を向けると、平均的に毎月4万円の赤字となっていました。しかし、これはあくまで「現状」の数字です。
物価高騰や年金受給額の変化によって、月の収支の不足額はこれまで以上に大きくなるかもしれません。
そういった事態に備えるべく、しっかりと自助努力で資産を作り上げていく必要があります。
本記事では「貯蓄・生活費・年金月額」と平均的な金額を確認してきましたが、ご自身にあてはめてみるとどうでしょう。
老後、受給できる年金額の見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。
生活費や貯蓄額は、現時点の数字をもとに想定してみると良いでしょう。老後資金は一朝一夕で準備できるものではありません。
現役時代の早い段階から取り組んでいきましょう。
参考資料
              荻野 樹
             
            
  執筆者
  
    
      
      
        
        ファイナンシャルアドバイザー/ファイナンシャルプランナー/宅地建物取引士
       
     
   
  
    AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員(証券外務員一種)、宅地建物取引士の資格を保有。大阪市立大学経済学部卒業後、教育業界へ。その後、メットライフ生命保険株式会社、株式会社ほけんのぜんぶへ転職。生命保険商品の販売を通じて、主に子育て世代への資産形成や老後資金準備に関するコンサルティングをおこなった。経験や各種資格を活かし、現在は、個人向け資産運用のサポート業務に従事。専門用語を使わず、丁寧で分かりやすいアドバイスが強み。
   
 
  監修者
  
    
      
      
        
        株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
        元銀行員/一種外務員資格(証券外務員一種)/LIMOマネー編集部金融ライター
       
     
   
  
    一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行に入社。三井住友信託銀行に転職後、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。
現役世代からシニア富裕層までの幅広い個人顧客に対し、資産運用コンサルティングを行う。
<主な専門領域>
投資信託、ファンドラップ、外貨預金、生命保険、医療保険、住宅ローン、事業性ローン、贈与、相続、遺言信託、不動産など、多岐にわたる金融サービスと承継対策をワンストップで提案。特に、長期的な資産形成や富裕層向けのウェルスマネジメント、シニア世代への承継・相続の分野で豊富な知識と実績を持ち、表彰歴多数。
現在は、株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のマネー編集部にて企画・執筆・編集・監修を担当。
厚生年金保険と国民年金保険(老齢年金・障害年金・遺族年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、資産運用を専門とする。
NISA、iDeCo、住宅ローン、カードローンなどの国民生活に直結する金融情報を始め、FX、株式投資、金(ゴールド)などの投資経験をいかし仕組みやリスクなどを分かりやすく解説。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成【2025年10月7日更新】