日本の公的保障ですが、6月から金額が変わるものが多いことをご存知でしょうか。

例えば公的年金の受給額や住民税、国民健康保険料などが挙げられます。

住民税や国民健康保険料に関しては、前年の所得によって金額が決まるため6月から新年度の金額で納付がスタートします。

新しく届く、税や保険料の納付額を見て昨年より多いと驚く方も多いかもしれません。収入の増加があったとしても物価も上がり続けているため、社会保険料が家計に与える影響は大きいでしょう。

たとえば、新宿区の場合所得500万円なら保険料が年額70万5905円と約14%にもなることがあります。

このように、公的保険料の金額は家計に大きな影響を与えるため、しっかりと把握しておくことが重要です。

そこで今回は、国民健康保険料について仕組みや金額など詳しく解説を行っていきます。

1. 国民健康保険とは

日本は国民皆保険制度を採用しており、全ての国民が何らかの公的健康保険に加入しなければなりません。

その中で、国民健康保険(国保)に加入する対象者は、具体的には以下に該当しない方が対象となります。

  • 協会けんぽ…中小企業で働く従業員
  • 組合管掌健康保険…大企業で働く従業員
  • 共済組合…公務員や私立教職員
  • 船員保険…船員
  • 後期高齢者医療制度…75歳以上(一定の障害がある方は65歳以上)のすべての人

そのため、自営業者やフリーランスなど、会社に勤めていない人が国民健康保険に加入することになります。

国民健康保険の基本的な内容は他の公的健康保険と同じで、病院の受診時の自己負担が原則3割に軽減されるというメリットがあります。

しかし、出産手当金や傷病手当金がない点で違いがあります。

他の健康保険では、出産や病気・ケガで仕事を休んだ際に手当金が支給されますが、国民健康保険にはこれがありません。

国民健康保険の保険料は、収入に応じて計算されますが、近年は保険料が上昇傾向にあります。