支援金があったとはいえ、コロナ禍で休業によりファミレス業界は大きな痛手を被りました。
ずいぶんと前からファミレス業界は人手不足などに悩んでいましたが、コロナ禍が明け、業績回復後も人手不足の状況に変化はありません。
本記事では、国内最大手ファミレスグループのすかいらーくHD<3197>とイタリアンファミリーレストランのサイゼリヤ<7581>について、業績や株価の推移を確認していきます。
1. すかいらーくHD<3197>の業績推移
『ガスト』をはじめとするファミリーレストラン(ファミレス)を全国展開する、ファミレス業界最大手のすかいらーくHDの業績推移は次のとおりです(IFRSを採用)。
1.1 2022年12月期
- 売上収益3037億円(前期比14.8%増)
- 営業利益▲55億円
- 親会社の所有者に帰属する当期利益差▲63億円
1.2 2023年12月期
- 売上収益3548億円(前期比16.8%増)
- 営業利益116億円
- 親会社の所有者に帰属する当期利益47億円
1.3 2024年12月期(予想)
- 売上収益3,750億円(前期比5.7%増)
- 営業利益150億円(同28.3%増)
- 親会社の所有者に帰属する当期利益75億円(前期比56.9%増)
すかいらーくHDは2023年12月期より黒字に復帰。2024年12月期は増収増益を予定しています。
ただし、コロナ禍前の2020年12月期の最終利益は▲172億円。翌2021年12月期は最終利益87億円まで回復したものの、コロナ禍前から不安定な経営状態でした。
その中で2023年12月期から2期連続の黒字予想は、接客ロボの導入などの黒字定着に向けた成果が出ているといえるでしょう。