夏を制する者は受験を制するという言葉があるように、夏休みは受験生にとって合否を分ける天王山とも言われるほど大切な時期です。

親が直接的に関わることが少なくなる高校受験と大学受験は、子どもが主体的にどれだけ勉強に励めるかどうかで結果が変わってくるため「ちゃんと勉強しているかどうか」と気になる方も少なくありません。

思春期のまっただ中ということもあり、親の口出し次第では親子関係に亀裂が入ることもあるので親子の距離感を保ちながらサポートすることが求められます。

今回は、親としての関わり方に悩むことも多い高校受験と大学受験において、子どもとの接し方やサポートの仕方を考えていきます。

1. 【高校受験】勉強しやすい環境を考える

自習室の雰囲気が合わない子も、家庭学習をする受験生もいる

高校受験

SonerCdem/istockphoto.com

塾に通っていれば自習室があり、そこで勉強するのが一番良いのですが、自習室の雰囲気が合わない子もいます。また、塾に通っていない子も家庭で勉強することになります。

夏休みに勉強する場所を確保できない時は家で受験勉強に励むことになりますが、家で勉強するにしても問題はあります。

今の中学生は自分専用のスマートフォンを所持している子が多く、つい使ってしまい貴重な勉強時間がなくなってしまうこともあります。友達と容易に連絡を取り合えるため、当初予定していなかった外出を繰り返すとあっという間に夏休みが過ぎていきます。

こうした事態を避けるためにも、「いかに使用時間をコントロールできるか」を考えるとともに、夏休みの間はペアレントコントロール設定をして使用制限をかけることも時には必要です。

ただ、子どもの意見を聞かずに勝手に親が設定すると親子で言い争うことになります。「受験勉強の妨げになる使い方をやめよう」と提案し、子どもが納得できる答えを親子で話し合うようにしてください。

志望校までの合格ラインの距離、親の言い分、子どもの言い分をすり合わせた上で「こういう使い方をする」とルールを決めましょう。高校受験を控え、「決めたことは責任をもって守る」という意識を持たせて大切な夏休みを送るようにしましょう。