1.1 投資を行わない理由トップ3は何か

金融庁の調査によると、投資未経験者が投資を行わない理由は、以下の通りです。

  • 第1位:「余裕資金がないから」(56.7%)
  • 第2位:「資産運用に関する知識がないから」(40.4%)
  • 第3位:「購入・保有することに不安を感じるから」(26.3%)

となっています。

第1位の「余裕資金がないから」(56.7%)のような理由の場合は仕方ありません。

一方、注目したいのは、第2位の「資産運用に関する知識がないから」(40.4%)は知識不足を理由に始められない人たちです。

これらの人々は、どのようにして金融リテラシーを高めていけば良いのでしょうか。

2. 金融リテラシー向上のために、まずは資産全体を把握しよう

これまで700回以上の金融教育セミナーなどを実施してきて痛感したことは「人は、知識をどれだけ得ても、自分にとって何が必要なのか理解しなければ、知識を吸収することができない」ということです。

私自身、学生時代は金融リテラシーが低かったこともあり、その経験を踏まえてわかりやすい言葉選びを心掛けて金融教育をしていました。ただ、もちろん私の力量不足である可能性も大きいですが、受講者が上の空になってしまうことも多々ありました。

そのため、資産の計画や老後の必要資金を試算するシミュレーションを取り入れたところ、資産全体を把握できたことで問題意識を持ち、前のめりに話を聞く受講者が増えました。

金融リテラシーを向上させるためには、知識をつける前に自分の資産状況を把握することが重要です。そのためにはシミュレーションツールが役立ちます。

ライフプランシミュレーションや老後資産シミュレーションなど、無料で利用できるシミュレーションが数多く公開されていますが、まずは資産全体を理解することができるライフプランシミュレーションをおすすめします。