5. 老後の備えは計画的に
8月に夫婦で受け取る年金額は、厚生労働省の資料によると「約27万円~約67万円」と明暗がわかれるようです。
実際には、さらに大きな世帯差があるでしょう。
格差の要因として、現役時代の働き方や収入による差があるとわかりました。つまり、現状のキャリアプランについて年金まで考えることも非常に重要だといえます。
夫婦の年金受取額が「約67万円」になるケースもあると聞いて、それなら何とかなりそうと感じた方もいるのではないでしょうか。
残念ながらこの金額は2か月分の支給額です。さらにここから税金や保険料等が引かれ、手元に残るお金はもっと少なくなってしまうでしょう。現役時代の収入から大きく下がるのは、高額受給者も同じです。
自分が受け取れる年金額については、ねんきん定期便やねんきんネットで確認することができますが、あくまで参考程度として考えておきましょう。
6. まとめにかえて
年金には格差があります。また生活になれば、ほとんどの人が今の生活より収入が下がるでしょう。
年金だけを頼りにするのではなく、老後資金をしっかり準備することが大切です。
低金利が続く現代においては、資産運用をうまく活用することも重要でしょう。
近年では、新NISAの開始により資産運用への関心も高くなりつつあり、筆者も多くの相談を受けています。その中で上がる声としては「貯金だけではもったいない」や「貯金だけでは不安だ」というものです。
資産運用は貯金と違って大きなリターンを得られることに期待ができます。しかし、リスクも伴いますので注意は必要です。さらには、資産運用といっても世の中にはいろいろな方法があります。
そこで大切なのは自分にはどんな資産運用があっているのかということです。
資産運用は人によって合う、合わないがありますので、まず調べてみることを最初の一歩としてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
- 厚生労働省「これまでの年金部会も踏まえてご議論いただきたい論点」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
大庭 新太朗