2024年6月14日は今年最初の「2024年度の年金額」が支給された日でした。
2024年度の公的年金の支給額は、物価や賃金の上昇を反映して、昨年度より2.7%引き上げられました。増額は2年連続になりますが、マクロ経済スライドの調整により、実質的には目減りします。
また、次の年金支給日はお盆期間である8月15日。電気代や夏ならではの飲食費用がかかり、また旅行やレジャーに出かけたり、身内が帰省してきたりと、いつもより出費が増えるご家庭も多いでしょう。
一方で、現役世代の方は現在シニアが「厚生年金・国民年金」をどれくらい貰っているのか気になっている方もいらっしゃるかもしれません。
年金の平均的な金額を知っておくことで、老後の備えを検討することもできます。
今回は60歳~89歳の「厚生年金・国民年金」の平均月額について確認していきたいと思います。あわせて制度についても確認していきましょう。
1. 公的年金の仕組みを解説
はじめに年金制度をおさらいしましょう。
日本の年金は「国民年金(基礎年金)と厚生年金」の2階建てです。
1.1 1階部分:国民年金
- 日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則加入
- 保険料は全員一律
- 40年間欠かさず納めれば満額が受け取れる
1.2 2階部分:厚生年金
- 会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
- 保険料は収入に応じて(上限あり)変わる
- 加入期間や納めた保険料により個人差が大きく出やすい
上記のように、現役時代の働き方が老後の公的年金へ基本的には影響します。
執筆者
中央大学商学部経営学科卒業後、いちよし証券株式会社に入社。国内外株式、債券、投資信託、保険商品の販売を通じ、主に個人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に約9年間従事する。特に投資信託、債券の提案を得意とし、豊富な金融知識を活かした顧客ニーズに沿う提案が強み。表彰歴多数。現在は、個人向け資産運用のサポート業務を行う。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。群馬県出身。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
現在は株式会社ナビゲータープラットフォームが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、キャリア、転職などをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児の母。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年6月20日更新)。