公的年金は2カ月に1度、偶数月の15日(土日祝日の場合、直前の平日)に支給されます。
次回の年金支給日は8月15日です。支給額は現役時代に加入する年金や、保険料の納付状況、厚生年金であれば年収なども影響するため個人で異なります。
本記事では、厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認していきます。
現役世代の方は、老後対策の参考にご覧ください。
1. 日本の公的年金制度「国民年金・厚生年金」とは
日本の公的年金制度は、20歳以上の全ての人が加入する「国民年金」と、会社員などが加入する「厚生年金」による「2階建て」の構造になっています。
下の図を見ていただくとイメージしやすいでしょう。
それぞれの特徴は以下のとおり。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律(年度ごとに改定あり)
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
国民年金の被保険者は第1号~第3号の3つに分類されます。
- 第1号被保険者:20歳以上の学生や自営業者など
- 第2号被保険者:厚生年金にも加入する会社員や公務員など
- 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養される配偶者
第1号被保険者は自身で国民年金保険料を納めますが、第2号・第3号被保険者の国民年金保険料は、第2号被保険者が加入する厚生年金制度によって負担されるため、個別で納付する必要はありません。
ご参考までに、2024年度の国民年金保険料は1万6980円です。また、同年度の国民年金の満額は月額6万8000円です。
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員や会社員などが国民年金に上乗せして加入する
- 毎月の給与・賞与などの報酬に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
厚生年金は現役時代の年金加入期間が長ければ長いほど、そして加入期間中の年収が高ければ高いほど、将来もらえる年金額が高くなる仕組みです。
では、具体的にみんなは月額いくら受給しているのか。
厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに平均年金月額を確認しましょう。