今年の夏のボーナスは、企業の約4割で前年より増加、大企業では5割が増加したとの調査結果(帝国データバンク調べ)があります。
一方で中小企業の増加率は前年を下回るなど、規模間格差が広がっています。
こうした格差は大企業が多い都市部とそうでない地方の格差にもなっています。
年収が高くないと子どもを持てない、東京では暮らせない時代になったと言われていますが、実際に東京23区で暮らす子育て世帯はどのくらいの世帯年収なのでしょうか。
また、東京23区で子育てをするためには、年収がいくらあればいいのか、目安となる年収を試算してみました。
1. 東京23区の子育て世帯の年収
東京の住宅事情や“お受験”にみられる教育熱の高さは度々話題となります。
特に東京23区で子育てをするのはハードルが高いと感じるのではないでしょうか。
実際、東京23区に住む子育て世帯の年収はいくらが多いのか調査データをみてみましょう。
総務省統計局「令和4年就業構造基本調査」から、東京23区の夫婦と子供から成る世帯の年収別の世帯数をグラフにしてみました。
<東京23区の夫婦と子供から成る世帯の年収別世帯数>
- 100万円未満:3400世帯
- 100~199万円:9500世帯
- 200~299万円:1万7800世帯
- 300~399万円:3万7200世帯
- 400~499万円:4万4500世帯
- 500~599万円:6万3200世帯
- 600~699万円:5万7200世帯
- 700~799万円:6万7900世帯
- 800~899万円:7万7000世帯
- 900~999万円:7万3400世帯
- 1000~1249万円:16万2000世帯
- 1250~1499万円:10万4800世帯
- 1500~1999万円:9万1400世帯
- 2000万円以上:7万3500世帯
※ひとり親世帯や祖父母と同居している世帯は含んでいません。
一目すると、1000~1249万円の世帯年収が16万2000世帯と圧倒的に多いことがわかります。
しかし、世帯年収を表す階級が1000万円までは100万円単位で表示されていますが、1000万円から250万円単位に置き換わったことから急に増えているのです。
そのため、階級による分布を正確に把握することはできませんが、1000万円以上の世帯数の割合は求めることができます。
東京23区の夫婦と子どもから成る世帯の総数は88万2800世帯。
このうち世帯年収が1000万円以上の世帯数は43万1700世帯です。割合にすると約48.9%になります。
東京23区の子育て世帯のおよそ半数が年収1000万円以上といっていいでしょう。