それは、未来と現在との間にある差がどのくらいかを確認することができることです。

 まず、「なりたい自分」「こうありたいという目標」をつくること。ゴールを設定しないと、どこを通ろうとどこにも行けません。目標が定まり、自分の現在位置が確認できれば、あとはそのギャップを埋めていけばいいだけです。

 ギャップが「3年で1000万円増やす」なのか、「5年で3000万円増やす」なのかによって、資産運用の方向はまったく違ってきます。前者の場合では理にかなった方法であっても、後者の場合では間違った方法になってしまうからです。

どんな投資がいいかはその人しだい

 人それぞれ違ったライフプランがあるように、投資の方法も不動産投資から株や投資信託、FXまでさまざまです。さらに、それぞれの投資方法の中でもまた選択肢はたくさんあります。

 私は主に不動産投資をしていますが、ライフプランの段階ごとに、「良い物件」の選び方は異なります。20代前半と20代後半では、使えるお金の額も、とれるリスクの幅も変わってくるからです。

 自分のライフプランに適した投資をするためには、何よりもまず自分の人生の設計図をつくらなければなりません。

筆者の菅沼勇基氏の著書(画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします)

「不確定要素」も想定する

 こうした考え方ができていない人は、意外と多いのです。設計図をつくるにあたっては、ほかの人のライフプランシートはあくまでも「参考」にとどめて、「自分でつくってみること」が大切です。このライフプランシート自体をつくることが、すでに自分の設計図づくりの一環だからです。

 いまはそれほど資産形成を考えなくても不安は感じないかもしれませんが、人生は何が起こるかわかりません。

 自分が病気になって働けなくなるかもしれませんし、家族が病気になったり、親の介護が必要になったりして働けなくなるという可能性は誰しもあります。だからこそ、資産形成について、いまからきちんと考えておくべきなのです。

 

■ 菅沼 勇基(すがぬま・ゆうき)
横濱コーポレーション株式会社 代表取締役。1985年、横浜市生まれ。横浜市立大学卒業後、住友不動産を経て横濱コーポレーション設立。投資用不動産としてこれまで300棟の取引実績があり、現在、計300億円の資産を稼働率95%以上で運用。また、自身でも不動産投資を積極的に行い、家賃収入だけで年間2億円を超えるほか、医療法人の理事も務める。

菅沼氏の著書:『年収1000万円の人が、5年で現金3000万円をつくる方法

菅沼 勇基