4. 老齢年金全体の平均年金月額はいくら？
ここからは厚生年金・国民年金の年金月額階級別受給権者数から、男女別の受給額を確認していきます。
4.1 厚生年金の平均月額
- 〈全体〉平均年金月額：14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額：16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額：10万4878円
※国民年金部分を含む
4.2 国民年金（老齢基礎年金）の平均月額
- 〈全体〉平均年金月額：5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額：5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額：5万4426円
厚生年金の平均受給額は月額約14万円、国民年金は月額約5万円でした。
国民年金には男女差は見られませんが、厚生年金では約6万円の差異が存在します。
これは女性が出産、育児休暇、時短勤務などでキャリアが中断されるため、厚生年金の加入期間が短縮となることに起因すると考えられます。
この格差は将来にかけて徐々に縮小する見込みですが、内閣府の「男女共同参画白書 令和5年版」によると、共働き世帯における妻の家事負担割合は77.4％と依然として高く、完全な格差解消にはまだ時間がかかりそうです。
5. まとめにかえて
今回は令和シニアの年金受給額を年齢別・男女別で一覧で見てきました。
年金の受給額は人それぞれ異なるため、自分がどれくらいの年金を受給できるのかあらかじめ把握しておくことが大切です。
ご自身の年金見込み額はねんきんネットやねんきん定期便から確認できますので、一度チェックしてみるとよいでしょう。
長い老後生活、年金だけで暮らしていくことはますます困難になってくるものと考えられます。
資産形成の方法の1つとして、新NISAなどの税制優遇制度も2024年1月からはじまっています。
今からできる資金対策について、まずは情報収集からスタートしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「Q年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 令和5年版」
中本 智恵
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