厚生労働省年金局が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度末現在の老齢年金「厚生年金」と「国民年金」の年金月額の平均は、厚生年金14万3973円、国民年金5万6316円となりました。

なお、公的年金は2カ月に1度、偶数月の15日(土日祝日の場合は直前の平日)に支給されるため、次回の年金支給日は2024年8月15日となります。

本記事では、現在の年金受給者の年金月額を一覧表で眺めながら、年金生活について考察していきます。現役世代の方は、老後対策の参考にご覧ください。

1. 《厚生年金》みんな月額いくらもらってる?

厚生年金は、国民年金に上乗せする形で加入する年金です。

老後に受給する年金は「国民年金+厚生年金」となりますので、国民年金と比べて手厚いといわれています。

では、具体的に月額どれくらいなのか。

厚生労働省年金局が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より確認していきましょう。

【写真6枚】1枚目/厚生年金の年金月額、2枚目/国民年金の年金月額

厚生年金の年金月額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

1.1 厚生年金の年金月額(全体・男性・女性)

  • 全体:14万3973円
  • 男性:16万3875円
  • 女性:10万4878円

※上記の厚生年金の年金月額には国民年金(基礎年金)を含みます。

1.2 厚生年金の年金月額ごとの人数(全体)

  • 1万円未満:6万1358人
  • 1万円以上~2万円未満:1万5728人
  • 2万円以上~3万円未満:5万4921人
  • 3万円以上~4万円未満:9万5172人
  • 4万円以上~5万円未満:10万2402人
  • 5万円以上~6万円未満:15万2773人
  • 6万円以上~7万円未満:41万1749人
  • 7万円以上~8万円未満:68万7473人
  • 8万円以上~9万円未満:92万8511人
  • 9万円以上~10万円未満:112万3972人
  • 10万円以上~11万円未満:112万7493人
  • 11万円以上~12万円未満:103万4254人
  • 12万円以上~13万円未満:94万5662人
  • 13万円以上~14万円未満:92万5503人
  • 14万円以上~15万円未満:95万3156人
  • 15万円以上~16万円未満:99万4044人
  • 16万円以上~17万円未満:104万730人
  • 17万円以上~18万円未満:105万8410人
  • 18万円以上~19万円未満:101万554人
  • 19万円以上~20万円未満:90万9998人
  • 20万円以上~21万円未満:75万9086人
  • 21万円以上~22万円未満:56万9206人
  • 22万円以上~23万円未満:38万3582人
  • 23万円以上~24万円未満:25万3529人
  • 24万円以上~25万円未満:16万6281人
  • 25万円以上~26万円未満:10万2291人
  • 26万円以上~27万円未満:5万9766人
  • 27万円以上~28万円未満:3万3463人
  • 28万円以上~29万円未満:1万5793人
  • 29万円以上~30万円未満:7351人
  • 30万円以上~:1万2490人

※上記の厚生年金の年金月額には国民年金(基礎年金)を含みます。

厚生年金の年金月額は男女全体で14万3973円です。しかし、ボリュームゾーンは「10万円~11万円」となっています。

年金月額ごとの人数を見ていくと、20万円前後を受給する人、月額10万円に満たない人など、さまざまであることがわかります。

厚生年金は、現役時代の年金加入期間と給与や賞与などの報酬に応じて決定する保険料により年金額が決定するため、個人差が表れやすいものと理解しておきましょう。

厚生年金の月額を見て、「手厚いかな?」と思った方もいるかもしれません。次章で、”手厚い”の比較対象となる国民年金の月額を見てみましょう。