2019年に金融庁が発表した「老後2000万問題」。その話題を通して、老後に対する不安も高まった方も多いのではないでしょうか。

また昨今物価高騰も止まらず、このまま物価が上がり続ければ、2000万よりも足りなくなる額は大きくなる可能性も考えられます。

2024年6月21日に総務省が発表した「消費者物価指数」によると、生鮮食品を除く総合指数は前年同月比で2.5%の上昇となっています。

また老後と言えば、65歳以降をイメージされる方は多いとは思いますが、70歳代でも働いている人も少数いらっしゃいます。

では、仕事を辞めて貯蓄と年金で暮らしている人が多い、70歳代のお金事情はどうなっているのでしょうか。

1. 【70歳代・ひとりの老後】単身世帯の平均貯蓄額はいくら?円グラフで確認

70歳代・ひとり世帯の平均貯蓄額を確認していきましょう。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、70歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

【写真1枚目/全4枚】70歳代・ひとり世帯の貯蓄円グラフ。次ページ以降は70歳代の厚生年金額を紹介

【貯蓄額】70歳代・ひとり世帯の貯蓄円グラフ

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 【70歳代・ひとり世帯】の貯蓄ゼロ(非保有)の割合

  • 26.7%

1.2 【70歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1529万円
  • 中央値:500万円

70歳代単身世帯の平均貯蓄額は1529万円、中央値は500万円となっていました。

平均と中央値には約3倍程度差がありますが、平均値は一部の富裕層の影響を受ける性質があります。

このため、貯蓄額においては中央値を参考にするとよいでしょう。

70歳代で貯蓄額が500万円と聞くと、貯蓄だけで生活していくには到底不可能な水準に思えるかもしれません。

そんなとき、貯蓄以外の頼れる資金として挙げられるのが「年金」です。

現代シニアはいくらぐらいの年金を受け取っているのでしょうか。

ここからは、70歳~79歳の厚生年金と国民年金の平均月額を一覧表にしてみていきます。