厚生年金は、これまでの収入や厚生年金への加入期間などにより、受給額が一人ひとり異なります。昨今の物価高を考えると、「もっともらいたい」と思っている方も少なくないのではないでしょうか。

厚生年金をいくら受給できれば良いかは人それぞれ違いますが、「手取り月額15万円」がひとつの基準として挙げられるでしょう。

この記事では、手取り額月15万円以上をもらっている方はどのくらいいるのか、また、手取り15万円をもらうために必要な年収の目安について解説していきます。

1. 「額面金額」と「手取り額」は違う

厚生年金の受給額を考える際には、「額面金額」と「手取り額」の違いを理解しておく必要があります。

額面金額とは、年金支払額のことをいい、保険料や税金が控除される前の金額のことです。厚生年金からは、一定の条件に該当する場合、介護保険料や国民健康保険料などの保険料や、所得税や住民税といった税金が控除されます。

保険料や税金が控除された後の、実際に口座に振り込まれる金額が手取り額となるのです。

したがって、額面金額15万円の厚生年金を受給している場合、そこから保険料や税金が控除され、手取り額は15万円より減額された金額になります。

額面金額に対する手取り額の割合は、お住まいの地域や家族構成、年金以外の所得などにより異なりますが、一般的に額面金額の85〜90%程度になると捉えておきましょう。

逆算すると、手取りで15万円を受給するには、額面金額で16万7000円〜17万7000円程度が必要になります。