株式市場の振り返り-日経平均株価は3日続落、一時▲323円安まで売られる

2018年5月24日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,437円(▲252円、▲1.1%) 3日続落
  • TOPIX 1,775.6(▲21.6、▲1.2%) 4日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,166.7(▲3.9、▲0.3%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:445、値下がり銘柄数:1,568、変わらず:70
  • 値上がり業種数:2、値下がり業種数:31
  • 年初来高値更新銘柄数:69、年初来安値更新銘柄数:79

東証1部の出来高は15億3,924万株、売買代金は2兆6,059億円(概算)となり、いずれも前日より小幅増加となりました。朝方にトランプ大統領による輸入車等に対する関税引き上げ(現在の2.5%を25%へ)検討が発表され、また、北朝鮮情勢がやや不透明ということなどから、前日に続いてリスクオフモードが加速しました。利益確定売りが膨らんだ結果、売買代金は連日で2兆5,000億円を超えています。

そのような中、日経平均株価は前場の半ばから下げ幅を拡大し、後場の半ばには一時▲323円安まで下落する場面が見られました。最後はやや切り返したものの、前日と合わせた2日間で最大約▲600円の下落となっています。久しぶりの調整らしい調整局面と言えそうです。

なお、TOPIXも同じような値動きとなって4日続落となりました。

東証マザーズ総合指数は続落、売買代金は再び1,000億円を割り込む

東証マザーズの出来高5,685万株、売買代金は896億円となり、いずれも前日より減少しました。メルカリ上場決定の発表以降に回復してきた個人投資家の物色意欲も一休みという状況となり、売買代金は再び1,000億円を割り込んでいます。

また、総合指数も続落となりましたが、小幅下落に止まりました。引き続き1,200ポイント回復前に足踏みという状況のようです。

マツダなど自動車株がボロボロ状態、三菱電機などハイテク株もほぼ全面安

個別銘柄では、米国トランプ政権が自動車や自動車部品に対する輸入関税引き上げを検討することが発表された影響で、自動車関連株が軒並み大幅安となりました。特に、輸出比率の高いマツダ(7261)は一時▲6%安に迫る急落となり、トヨタ自動車(7203)、ホンダ(7267)、三菱自動車(7211)、デンソー(6902)などいずれも▲3%超安で引けました。

また、ハイテク株が全面安に近い状況となり、三菱電機(6503)、キヤノン(7751)、オリンパス(7733)などが年初来安値を更新しています。

その他では、安川電機(6506)など機械株や三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など金融株に加え、任天堂(7974)なども大幅下落となりました。

一方、リクルートホールディングス(6098)が続伸となって年初来高値を更新し、中外製薬(4519)、ロート製薬(4527)、久光製薬(4530)など薬品株の一角も高値更新となりました。また、資生堂(4911)や花王(4452)のトイレタリー株が上昇し、小売株ではローソン(2651)が逆行高となっています。

新興市場では、前々日まで3日連続のストップ安だったブライトパス・バイオ(4594)が再び急落し、メドレックス(4586)も値を下げて年初来安値を更新しました。一方、ユーザベース(3966)やソウルドアウト(6553)などが上昇して高値更新となっています。

青山 諭志