6月といえば梅雨の時期ですが、今年は梅雨の始まりが遅い地域が多く見受けられます。例年より、多くの雨が短時間に降る現象も少なくないようです。

過去、この時期に大きな災害に見舞われたこともあります。もしもに備えるため防災対策しておくと安心でしょう。

災害などの緊急事態でよく考えられる「もしも」。ご自身のライフプランを考えるときに「もしも」を考えられているでしょうか。

日本年金機構から送られてきている書類は届きましたでしょうか。そして、きちんと開けて確認しましたか。

今回は日本年金機構から送られてくる「未納の通知書」について解説します。

1. 国民年金第1号被保険者は「未納」の注意が必要

まずは、日本の年金制度について、おさらいしておきましょう。

【写真3枚中1枚目】日本の公的年金制度の仕組み。2枚目では「国民年金未納保険料納付勧奨通知書」のモデルを掲載。1/3

【写真3枚中1枚目】日本の公的年金制度の仕組み。2枚目では「国民年金未納保険料納付勧奨通知書」のモデルを掲載。

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金の加入者(国民年金第2号被保険者)、また厚生年金加入者に扶養されている方(国民年金第3号被保険者)の支払い方法は給与からの天引きが一般的です。

上記の場合は勤務先が保険料の払い込みを行ってくれますが「国民年金第1号被保険者」である自営業や学生、無職の方などは、自分自身で国民年金の保険料を払わなくてはなりません。

要件を満たすことで、免除または猶予の対応をしてもらえることもあります。

たとえば要件を満たした学生であれば「学生納付特例」を利用できますし、収入がない、あるいは少ない方は申請して承認されることで、国民年金保険料を全額免除または一部免除されることもあります。

すぐに払えない場合も納付猶予の申請をすることも可能です。

次の章からは、年金受給に関して届けられる郵送物について確認していきましょう。

2. 「ねんきん定期便」だけではない! 年金受給に関する様々な通知書

年金受給者には、一年を通して様々な通知書が郵送されています。

たとえば、6月中旬には「年金額改訂通知書」、年末頃には「源泉徴収票」などが送付されます。

一方、現役世代の方にも、毎年誕生月に「ねんきん定期便」が送付されます。

ねんきん定期便には節目の年に送られる封書型のほかに、メールシーラータイプで見開くハガキ型のものもあります。

50歳未満の方に届けられるハガキ型には、今まで納付した保険料に応じての概算額しか記載されていないため注意が必要です。そのため、働きたての20歳代、30歳代の方は少なく感じるかもしれません。

年齢を重ねて厚生年金保険料や国民年金保険料を払うことで、少しずつもらえる年金の額が増えていくことを感じられるでしょう。

また、50歳以上であれば、60歳になるまで今の働き方や収入で保険料を納めた場合の老後の年金額が概算で記載されています。

概ねその金額で老後の年金を受給できるのではないかと考えると良いでしょう。

3. 納付していない方に送付される「赤いハガキ」の正体とは

先にお伝えした通り、免除や納付特例を利用している方を除いた国民年金の第1号被保険者の方は、国民年金保険料を自分でコンビニや金融機関の窓口で払うか、口座振替やクレカ払いで納める必要があります。

残高不足で口座振替ができない場合や、国民年金保険料を納付を忘れた時には、日本年金機構、あるいは業務を委託された事業者から「ハガキや封書」で連絡がきます。

これが「国民年金未納保険料納付管掌通知書(催告状)」であり、赤いハガキの正体です。

3.1 国民年金保険料、納付しないとどうなる?

納付しない場合は、日本年金機構あるいは委託された事業者から連絡があります。

保険料を納付しない場合、納付していない分だけ老後の年金が少なくなるため、そうしたことも伝えられるでしょう。

また、老後の年金だけでなく、障害基礎年金や障害厚生年金、遺族年金を受給するための要件として、保険料納付要件(免除含む)を満たさないことで、受給できなくなることもあります。

この時点で保険料の支払いが難しいと判断できる場合には、お住まいの管轄の年金事務所に事前予約の上、年金の相談に行きましょう。

しかし、実際に「赤いハガキ」を目にするとギョッとするもの。あらかじめ、どういったことが記載されているのかを次の章でチェックしていきましょう。

4. 「国民年金未納保険料納付勧奨通知書(催告状)」の記載内容

国民年金未納保険料納付勧奨通知書(催告状)は、ハガキ型のねんきん定期便と同じようにメールシーラータイプで見開くもの。

催告状のハガキには、以下のような記載があります。

国民年金未納保険料納付勧奨通知書(催告状)2/3

国民年金未納保険料納付勧奨通知書(催告状)

出所:日本年金機構「国民年金未納保険料 納付勧奨通知書(催告状)」

4.1 納付状況(未納月数・未納金額)

直近最大36ヶ月の納付状況が月毎に記載され、納付・免除・未納などの状況がわかります。

また、免除や猶予を受けていた場合には、どの月が対象かも記号で示されます。

4.2 年金加入状況

今までの国民年金の加入月数をチェックできます。

納付月数のほかに免除や猶予の月数なども記載されており、厚生年金保険の加入月数が確認できるようになっています。

国民年金保険料を納付したかどうかわからない場合でも、このハガキを見ることで概ねわかる形といえるでしょう。

これをみて自身の認識と異なっていたり不明な点が出てきたりした場合には、住所地を管轄する年金事務所に尋ねてみると良いでしょう。

5. 年金の催告状が届いたらどうすればいい?

国民年金保険料を払っていない方に届くものですが、怖がる必要はありません。

たとえば転職の際に期間が空いてしまった結果、1ヶ月でも国民年金に加入し保険料を払っていなかった方にも届くことがあります。

納付漏れを防ぐためのリマインドと思ってもよいでしょう。

保険料を支払う余裕があって期限の切れていない納付書があれば、金融機関やコンビニで速やかに支払いましょう。

納付書をなくしてしまった、もしくは期限が切れてしまった場合には年金事務所に連絡すれば再発行してもらえます。

経済的に保険料を納付することができない場合は、国民年金保険料の免除申請、納付猶予制度があります。

国民年金保険料免除・納付猶予制度の申請は納付期限から2年を経過していない期間について、さかのぼって申請することもできますので早急に申請すると良いでしょう。

次の章では、こうした催告状を放置するとどうなるか、そして危険性についてもみていきたいと思います。

6. 「国民年金未納保険料納付勧奨通知書(催告状)」、放置していたらどうなる?

ハガキが届いた後も国民年金保険料を納付したり、なんらかの対応をしたりしなかった場合には、違う色の封書が送付されます。

それでも納付に応じない場合「最終催告書」が送られてきます。そして最終催告書の期限までに納付しないケースでは、督促状が送られてくることになるでしょう。

この督促状の納期限までに国民年金保険料を納付すれば延滞金はかかりませんが、納期限を過ぎると延滞金も支払わなければなりません。

督促状は本人だけでなく、連帯納付義務者(世帯主や配偶者)がいる場合、連帯納付義務書に対しても送付されます。世帯主や配偶者がいる場合は、それらの方々の財産の差し押さえが行われることもあります。

督促状で指定した期限までに国民年金の保険料を納付しない場合は、延滞金を支払わなくてはいけません。

もし国民年金保険料を支払えない場合、早めに年金事務所に相談しましょう。

国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度3/3

国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度

出所:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」

相談することで、年金保険料の免除対応を受けられるかもしれません。

7. まとめにかえて

国民年金保険料は税金などと同じで、支払いをする義務があるもの。

「将来、年金がもらえるかどうか不安だから」と支払い拒否をしたり、逆に「すでに多くの資産を持っているから払わない」ということはできません。

未納に気づいた際には、なるべく早めに保険料を払いましょう。もし国民年金保険料を支払うことができないという場合は、早めに年金事務所に相談しましょう。

日本年金機構から届く通知書は大事なものが多くあります。

目を通してみて分からなければ、お近くの年金事務所に相談に行きましょう。

参考資料

香月 和政