4. 老後や「もしも」のために貯蓄を進めていく意識をもって

収入の把握だけでなく、支出の管理もしっかりと

日本地図に旗が刺さっている

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収入と貯蓄額を都道府県別に見ていきましたが、収入が多いから必ずしも貯蓄が多いわけではなく、収入が少なくてもしっかり貯蓄をされている地域もあります。

家庭の考え方だけではなく、たとえば持ち家/賃貸、車を所有すべきかなどに対する県民性もあるでしょう。

また、最近では全国的に災害が起きている地域もあります。大きな地震や大雨などの災害により貯蓄額が減ってしまった地域もあるのではないでしょうか。

もしものために、前もってしっかりと貯蓄を意識していくのは大事なことです。

貯蓄を意識するには収入の把握も大事ですが、支出の管理が大きな鍵となります。

筆者も多くの方のライフプランの相談を受けていますが、多くの方がご自身の支出がどのくらいなのか把握されていない方も多いのです。

最近では、家計簿アプリなども増えていますが、月々の支出を把握されていない方も多いでしょう。

まずはご自身(ご家族)の月々の支出の管理をすることをおすすめします。

月々の支出以外にも年払い、半年払いなどの収支まで把握できると、年間の収支も管理できるようになります。

最近では、物価の上昇もあり貯蓄をしにくいこともあるかと思いますが、もしものため、また将来のためにも資金を増やしておく方が安心でしょう。

老後資金もなんとなく貯めていくのではなく「いつまでに」「なんのために」という目的が決まれば貯めやすくなると思います。

さらに、10年を超えるような長期間で考える老後資金であれば「お金に働いてもらう」ために株式や投資信託などで運用しても良いのではないでしょうか。

元本割れなどのリスクこそありますが、新NISAの節税メリットを使って運用しても良いでしょう。つみたてであれば時間分散もできます。

家族構成や共働き、持ち家の有無や収入など家庭の状況にもよりますが、将来困ることのないよう、しっかりと貯蓄を準備しておくと安心できるでしょう。

参考資料

香月 和政